以前こんな日記を書きました。
「巨人・大鵬・玉子焼き」と「江川・ピーマン・北の湖」
何故か私の日記の中では人気記事となっており
相撲の場所ごとにアクセスがあります。
さて、夏場所の新大関貴景勝はどんな活躍をするのでしょう。
横綱稀勢の里が1月に引退してガッカリされた方にとっては
明るい話題と言えるのではないでしょうか?
その昔、「巨人・大鵬・玉子焼き」に対抗して?こんなことを言う
政治学の先生がいました。
強い、絶対に強いのが
「巨人・大鵬・自民党」
勝てそうで勝てないのが
「阪神・柏戸・社会党」
最近は巨人も絶対に強いとは言えないし、阪神は
勝てそうで勝てないどころか、全く勝てなさそう(*^_^*)
しかし、高度成長期の昭和36年から昭和45年に
限ってみれば、優勝回数は巨人8回、阪神2回と
絶対に強い巨人と勝てそうで勝てない阪神というのは
実感がある。
柏戸は高度成長期の真っただ中の昭和40年前後に、
大鵬と共に柏鵬時代を築いた名横綱。
しかし、大鵬との通算成績が16勝21敗と善戦しているにも
関わらず、優勝回数では32回優勝の大鵬に対して、柏戸は
わずか5回。
選挙でいつも勝つ自民党に対し今は消滅してしまいましたが、
社会党はずっと野党第一党として存在感を示していました。
巨人が江川問題でダーティなイメージになり、常勝でも無くなった
1980年代から、社会党にも陰りが出てきます。時代がバブルへ
向かうのに呼応するように、労働者の立場が曖昧になってきます。
生活苦でストや労使交渉を行う必要がなくなり、脱サラ成功者が
資本家と変身する時代には資本家と対立するというスタイルが
社会に受け入れられなくなって支持を得られなくなります。
とどめを刺されたのは、皮肉にも社会党の村山首班内閣の成立です。
これまで反対の立場を取ってきた、自衛隊も日米安保も認める
と根本の政策まで転換したのでは支持者もビックリ(◎_◎;)
最近の民主党のように政権奪取が求心力の低下を招くという
前例と言えるでしょう。
さて、それはさておき、今場所は休場する横綱白鳳ですが
何故か不人気ですね。
かつて不滅の大記録と言われたのが
双葉山の69連勝
大鵬の32回優勝
北の湖の50場所連続勝ち越し
しかし二つは白鳳に塗り替えられました。
63連勝、42回優勝、51場所連続勝ち越し
(勝ち越しは55場所連続の武蔵丸が1位)
幕内通算勝利数は1026(2位は879)
通算勝利数は1120(2位は1047)いずれも魁皇
年間最多勝は10回(2位は7回)北の湖
幕内連続二桁勝利記録は51場所で
北の湖の37場所、大鵬の25場所を抑えて1位。
横綱は12勝が優勝ラインともいわれます。
12勝以上勝ったら横綱としての務めを果たしたと
言えるのでしょう。
毎場所12勝以上を続けるのが理想の横綱、それを
どれくらい続けたかの幕内連続12勝以上の記録では
貴乃花13場所(3位)北の湖12場所(4位)
大鵬11場所(5位)の三人の大横綱を抑えて
白鵬は22場所(1位)17場所(2位)と
ぶっちぎりの強さ(◎_◎;)
記録を見る限り、大鵬・北の湖・貴乃花の三人の全盛期と比べても
白鵬は桁外れに安定した強さを発揮した横綱であることがわかる。
これだけ圧倒的に強いのになぜ不人気なのだろう?
「相撲は神事」
とは言われます。だから心技体が必須で
「白鵬は心技体が揃っていない」
のように言われますが、それは違うように思います。
心技体が揃えば勝てるが、逆はそうとも言えない。
心技体が揃っているのが理想だが、それ以外は認められないのか?
私はこう思います。心技体がそろっていなくても
「圧倒的に強い=神」
という図式が成り立つのではないか?
白鵬は確かに心技体が揃っていないかもしれない。
しかし、それでも
圧倒的に強い「荒ぶる神」
と言えれば、神事である相撲にはふさわしくないか?
「横綱に品格が必要」とも言われますが、それもおかしな話
白鵬は相撲界のルールに則った上で勝ちを
積み重ねているのではないか?
ルール違反があったならそこで切るべきだろう。
それをしないで「横綱の品格」を言うのでは筋が通らない。
戦前の双葉山、戦後の大鵬は大横綱として圧倒的に支持された。
「嫌いな人が多い」といわれた北の湖の時代になって、
世間も混迷してきたような気がする。それまでは善悪が
ハッキリ決まっていたのが曖昧になってきた。
それでも北の湖の晩年には「実は北の湖が好きなんだ」
と言い出す人が増えた。
嫌われていた北の湖ですが否定されていたのでは
無かったのだ。
しかし、白鵬は違うような気がする。
白鵬が負けが込んできても、「白鵬が実は好き」
などという人は出てこないで「早く引退しろ」と
罵倒を浴びせられるような気がする。
これは時代が変わったんだろうか?
皆さんいかがでしょう?