東京都内で現存している中で最古と言われている冨士塚を見に、千駄ヶ谷の「鳩森八幡神社」へ行ってみました。はじめてでした。
「鳩森八幡神社」というと、新橋の「烏森稲荷」を思い出します。
こちら鳩森、あちら烏森。関係あるのかなと思いました。
鳩森の名前の由来は、「江戸名所図」に次のように出ています。
「往古、此地深林の中に時として瑞雲現じける。又或時、碧空より白雲降りて雲上に散ず。村民怪しむで彼の林の下に至るに、忽然として、白鳩数多、西をさして飛び去れり。依って此の霊瑞を称し、小祠を営み名づけて鳩森と云ふ。」
860(貞観2)年の創建とも伝えられています。
当時この一帯は深い森で「こつ然と現れる多数の白い鳩の群れが西に向かって飛び立つ」という不気味な場所だったというのです。
その不思議な霊の力を恐れた地域村民の要請で、慈覚大師(円仁)が造った八幡宮が、「鳩森八幡神社」です。
ついでに、新橋の烏森稲荷神社は、次のような由来があります。
平安時代の天慶三年(940年)に、東国で平将門が乱を起こした時、鎮守将軍藤原秀郷(俵藤太)が、武州のある稲荷に戦勝を祈願したところ、白狐がやってきて白矢の矢を与えました。そして、その矢でもって、すみやかに東夷を鎮めることができたので、秀郷はお礼に一社を勧請しようとしたところ、夢に白狐が現われて、神烏の群がる所が霊地だと告げます。そこで桜田村の森まできたところ、夢想の如く烏が森に群がっていたので、そこに社頭を造営した、ということです。それが新橋の烏森稲荷神社です。
鳩森と烏森、関係はないようです。
このこととは関係ないのですが、今日、冨士塚に登ってみたら、そこに烏がいました。 「鳩森八幡神社」へ入ると、6月30日の夏越の大祓(なごしのおおはらい) の準備がされていました。
社では、6月末と12月末に、半年の間に知らず知らずに犯した罪や心身の穢れを祓い清めて、正常な本来の姿に戻るための「大祓」が行われます
人形(ひとがた)・形代に自らの罪穢れをうつし、神社で神事のあと、川や海にそれらを流し罪穢れを祓います。
また穢れを祓う茅(かや)を輪にしてくぐったりします。
茅輪(ちのわ)もありました。