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先ほどNHK BSで「歌伝説 ちあきなおみの世界」を見た。
番組は平成4年、最愛の夫を病気でなくして以来、突然引退し今なお沈黙を守るちあきなおみのデビューから名曲を紹介、引退までを辿っていた。 私は彼女のファンでもなんでもないのだが、改めて感じたのは彼女の歌のうまさ。若い人はコロッケの物真似だけしか知らないだろうが、彼女の歌唱力はかの美空ひばりに匹敵するほどの底知れない魅力を持っていた。 強いて言うなれば、美空の声は基本的に明るいが、ちあきのそれはハスキーでちょっと陰影が濃い。しかし低いトーンで始まった歌は、その圧倒的な声量によって高みに達し、聴く者を魅了してしまう。とにかくすごい歌唱力だ。 彼女が、大スターとしての名声を確立した頃から「自分が本当に好きな歌」を探し、アルバムに入れていったことも初めて知った。確かにあの声の質ならポルトガルのファドを好んだというのも十分うなずける。誰かに似ているな、と思っていたのだが、そう、イタリアの大歌手ミルバのようだ。彼女も確かシャンソン・ジャズからファド、ピアソラまで、およそ世界の名曲は歌い尽くした人だったような気がする。ちあきなおみも、コンサートではかなりそうした世界の名曲を歌っていたようだ。 数年前にもTVCMで彼女の「黄昏のビギン」が使用され、ちょとしたリバイバルブームが起きたことがあった。おそらく明日はまた彼女のCDが相当売れるのではないだろうか。 ちあきなおみの復活がもしあればと願う人は数多くいるだろう。彼女も存命ならすでに60歳。歌手としてのピークはすでに過ぎて、今更新曲がどうのというものではないかもしれない。それでも全くの生死不明、という状態が続くよりも、今一度元気な姿を見たい、というのが往年のファンの気持ちだろう。彼女は今どこで何をしているのだろうか・・・ 私もひとつ欲しくなりました・・・ 『ちあきなおみ全集~黄昏のビギン~』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年11月06日 21時40分54秒
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