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テーマ:ジーコ日本代表(422)
カテゴリ:その他の話題
ブラジル戦は惨敗に終わり、ジーコジャパンの挑戦は終わった。個人の自発性を重視したジーコのやり方がどうだとかの前に、ブラジル戦の後半45分の闘い方に私は強い憤りを感じた。
前半はなかなか見応えのある試合だった。ブラジルに再三シュートは打たれてはいたが、一人の選手を三人で囲んでパスコースを消し、さらに川口のファインプレーで失点を防ぎ、玉田の素晴らしいシュートでリードさえ奪った。 しかしその後がいけなかった。ロスタイムの失点は、明らかにディフェンスがボールを目で追うだけの棒立ち状態、「あと数秒で前半が終わる、早く終わってくれ~」の神頼み状態から生まれた。パスの出し手であるロナウジーニョもヘディングをしたロナウドも全く邪魔されないフリー状態では点が入るに決まっている。 この同点劇で選手は明らかに下を向いてしまった。試合を諦めてしまった。 「二点差以上の勝利」が至難な事は分かっていた。日本の選手達は彼我の戦力差が圧倒的に開いていることも前半で痛切に感じただろう。しかしだからといってあの腑抜けたような後半はいただけない。 後半はチームとしてどうしていこう、という意識が全く見えなかった。選手達は孤立し、目の前に来たボールをただ跳ね返しているだけ。リードされてからは、ボールを持っても横パスだけでいつまでたっても相手のペナルティエリアにボールを入れないのでは、点が入る可能性すらない。 ジーコの起用はまたも不可解だった。中村俊介は明らかに絶不調だったから早く小野に変えるべきだったのにそうしなかった。今回の日本チームの「司令塔」は俊介であり、彼からパスが出ないことには試合にならない。今大会、彼は明らかに絶不調だった。司令塔が機能しないチームは勝てるはずがない。 そして最大の問題点は、後半45分の覇気のなさだった。同点にされて、決勝トーナメント進出が遠のき、明らかに戦意が下がった。しかしあの戦力差でもはや二点差など考えるのもおこがましい。決勝トーナメント進出は無理でも、眼前の試合こそ、選手は死力を尽くすべきではなかったか。 次々に追加点を許したディフェンス陣はただただ呆然とするばかり。悔しさを露わに絶叫し、味方の奮起を促すのは川口くらい。中澤も坪井も表情が消えていた。 闘志はどこにいったのか?技術で止められないならタックルで削ったり潰したりしたのか?それもしない単調な試合運びで相手を抑えられる訳がない。レッドカードで一発退場になっても、とにかく死んでも相手と差し違えるというディフェンスが無かった。「サムライジャパン」の名があまりにも白々しく思えた。 あの闘志の欠如は、テレビ観戦していたファンはともかく、遠いドイツまで行って最後まで声援を送ったサポーターに対してあまりに失礼だった。日本代表は最後の最後で、最も酷い試合をしてしまった。 太平洋戦争で連合国が最も恐れたのは、日本軍の不屈の闘志であった。神風特攻隊は統帥の邪道であり絶対容認できない作戦であったが、連合軍の将兵に与えた畏怖感は計り知れないものがあった。その伝説は未だに世界中で生きている。 今回のブラジル戦はまさにあの大戦時くらいの戦力差があった。負けるのは自明。でも命を取られるものではない。そこで死力を尽くす姿勢が世界の共感を呼ぶのだ。日本はその機会をむざむざ捨ててしまった。残念という言葉では語りきれない程の損失だった・・・ ということでおさるは「第二の祖国」イタリアの優勝に全ての望みを託していくのでした・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年06月24日 14時22分04秒
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