完全犯罪に猫は何匹必要か?(東川篤哉)
完全犯罪に猫は何匹必要か? 東川篤哉 (2006.10.3読了)烏賊川市シリーズ第3弾!今回は猫一杯っぽいタイトルだったので、楽しみにしてました~回転寿司チェーンを経営する資産家・豪徳寺豊蔵が殺された。犯行現場は自宅のビニールハウス。そこでは、十年前にも迷宮入りの殺人事件が起こっていた…。豊蔵に飼い猫の捜索を依頼されていた探偵・鵜飼杜夫と過去の事件の捜査にも関わっていた砂川刑事がそれぞれの調査と推理で辿り着いた真相とは!?十年の時を経て繰り返される消失と出現の謎!すべての猫は、殺人のための装置だったのか。(「BOOK」データベースより) このシリーズも3作目。私にしては珍しくあまり間を開けずに続けて読むことが出来ました。今までの2作もなかなか楽しかったんですが、今作は1番面白かったかも。。。まあ、もちろん猫がたくさん(招き猫だけど。。。笑)出てきたのもあるんですが、東川さんの文章もこなれてきてた印象があります。1作目などは無理矢理ギャグにしてるな~と感じるところもありました。それはそれで、味となって私は結構楽しかったんですけど、今回はわざとらしさが減って、より一般受けするようになったかな。(単に私が東川節に慣れてきただけとも言いますが・・・)逆に、ドタバタぶりをもっと見たくなっちゃうぐらいです。ミステリとして小粒という意見もあるみたいですが、私は好きです。メイントリックは多分多くの方が見破れると思います。(ちなみに私はトリック解明直前まで気づかなかった!!あぁ、、、)でも、1番悔しかったのが、10年前の殺人事件の動機。猫大好きのワタクシがなぜ気づかないのか~あぁぁぁくやしい。。。。後、葬式での殺人事件の真相。。。これはかなりバカっぽい。でも、まあ話としては良くできてます。伏線もばっちり!!みそ汁の使い方がなんとも面白いな~(笑)ミステリ好きなら誰でも知ってる古典的な理由なのがまた笑える!!ここからはネタバレなのでご注意下さい。(反転)それにしても、あからさまに手がかりがありながら、遠近トリックに気づかなかった私。いろんな感想読んでもだいたいの方が気づいてるんですよね~トリック見破れなくて悔しいと思ったのは久しぶりです!!(いつもはトリック判らない方が、後で驚けるのでうれしいぐらいなんですが)便利屋さんのポカのせいでアリバイが崩れちゃうというのもなかなか面白いですね。12時より2時半前後のアリバイの方が重要だったと判れば犯人もおのずと分かっちゃいます。ただ、豊蔵殺害の動機はどうも私には納得できなかったです。10年前の三毛猫争奪ゆえの殺人の方が納得できるというのも変な話ですけどね~(笑)あぁ、おもしろかったな~ただ、次作の「交換殺人には向かない夜」はいつも借りられてる状態なので、いつ読むことが出来るかしら。できれば、熱が冷めないうちに読んじゃいたいです。TBさせて頂いた日記未定の予定~ラビ的非日常生活~(みっつ君さん)ミステリの部屋(samiadoさん)