NHKの朝ドラ『とと姉ちゃん』を毎日見ている。第17週「常子、花山と断絶する」を見ていて思うことがあった。
『あなたの暮し』の売り上げが落ちて発行の危機に陥り、社長の常子は広告で赤字を補てんすることを提案した。編集長の花山は断固反対した。「広告を載せるということは、雑誌の一部を売りわたすことになる」というのがその理由だ。
しかし、常子は背に腹は代えられぬので、花山に無断で広告を掲載した。それを知った花山は、常子たちのもとを去った。
しばらくして、花山が予測した通りのことが起こった。広告主が『あなたの暮らし』にふさわしくない記事を載せるよう無理難題をいってきたのだ。
常子たちは、ここにいたって花山の言ったことが胸にしみた。そして、広告を載せない決意をした。
これは、終戦直後のことだが、現代はどうだろう。新聞社の収入の半分以上は、読者から集める購読料金ではなく、広告料だということを聞いたことがある。小さな広告だと編集に影響はないだろうが、1ページ全部を使った広告だと話は違う。
また、テレビは収入のほとんどをコマーシャルに依存している。番組のスポンサーの数が少ないほど、番組の内容に口を出してくる傾向が強いという。
新聞、雑誌、テレビ、ラジオの広告はどのように影響しているのだろうか。
2016年8月8日 R.Y.