無垢の木材で造作材を作る枠屋の日記

６月３０日付でIさんが退職しました。
当社では満６０歳になったときに、会社側の評価が一定以上であれば
嘱託として残るか、退職するかを選ぶことにしています。

会社側としては残ってほしかったのですが、
Iさんはご自身の意思で退職することになりました。

Iさんは当社に勤続４０年になります。
前工場長が退職してからの数年間は、雨の日も風の日も朝６時に
会社に来て、正門、事務所、休憩所などの鍵を開けていました。
時には、朝鍵を開けに来たけれど、「頭が痛いから帰ります」と言って
帰っていったこともありました。体調が悪くても、とにかく鍵だけは
開けなければという、責任感の強さを感じました。

一度でも朝の鍵開けを経験した人ならわかりますが、毎日鍵開けを
続けるのは、決して簡単なことではありません。それを、Iさんは
数年間続けてきました。頭の下がる思いです。

私が、

「退職後は何をするんですか？」

とIさんに聞いたところ、

「とりあえずのんびりします」

ということだったので、

「退職金はパチンコには使わないでくださいよ！」

と話したら、Iさんと２人で思わず大笑いしてしまいました。


Iさん、長い間勤めていただき、ありがとうございます。
時には会社へ遊びに来てくださいね。