さすらいびーぐる

今回紹介するのは





秋田書店から出ている鈴木志保さんの
「船を建てる」です。

長らく絶版だったのですが、
最近復刊し、現在は上の写真にある
上下巻としてまとまめられているものを
手に入れることが出来ます。


鈴木志保さんの作品の一つ、「ヘブン…」については
以前紹介しました。

その紹介でも「船を建てる」については少し触れていますが、
とにかくストーリーの説明が難しい作品で、
他の本のタイトルで検索をしても、
ストーリーについては読者の解釈に任せるとして
詳しくは説明されていないものが
ほとんどではないかと思います。

アシカたちを中心とした独特の世界観で
構成されていて、
時系列や場面、舞台が必ずしも連続していない、
短編集のような展開がなされています。

それゆえにストーリーの説明がすごくしにくく、
これはもう読んで下さいとしかいえない作品なのです。

ストーリー解釈も読む人によって
異なってきますし、それは読み手にゆだねられています。
(仮に正しい解釈というものがあるとするなら、
それは鈴木志保さんの中にしかないのかもしれません。)

と書くとなにやら小難しい漫画だなと
敬遠されてしまうかもしれませんが、
軽く読んで楽しむことももちろんできます。
(とはいえ、読みやすさはやはり
「ヘブン…」に軍配が上がるかも…。)

また、この作品には映画、小説、洋楽ネタや、
なんとあの日本屈指のコントグループ
(だと私は思っている)である
あの人達のネタまでふんだんに盛り込まれています。

そういうのを見つけるのも
また楽しい作品です。
読んで色々感じる楽しみを味わえる名作なので、
興味がわいたら是非読んでみて下さい。