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カテゴリ:病気・医療関連
要介護になるリスクが高まるロコモティブシンドローム(ロコモ、運動器症候群)の疑いは、開眼での片足立ち、普通の速さと速足での6mの歩行時間の3種でわかり、中でも片足立ちの時間が15秒未満の場合は、ロコモとの関連が特に大きいそうです。
厚生労働省の第2次・健康日本21によれば、75歳以上で片足立ちが20秒以上できる人は、男性38.9%、女性21.2%しかいませんが、30秒しかできないようであれば、体が70歳以上に高齢化していると言われています。 片足立ちが長くできる人ほど転倒や骨折をしにくく、片足立ちを継続して訓練すれば、骨粗鬆症の予防にもなるそうです。 また骨だけでなく、股関節や腰、背中周辺の筋肉も鍛えられるため、股関節痛、背中や腰の痛みが改善したとの声も聞かれます。 運動不足はわかっているが、なかなか運動する時間もとれない人は、せめて足腰だけでも弱らせないよう、片足立ちを習慣にしたいですね。 実際に、1分1日3回の片足立ちを継続した人の骨密度を測定したところ、3カ月で6割以上の人で太ももの付け根の骨密度が上昇し、転倒率も3分の1になったそうです。 ・片足立ちは両足立ちに比して 2.75倍の負荷がかかる ・1分間片足立ち訓練=約53分間歩行に相当する負荷 2013年度から始まった第2次・健康日本21の主目的は、健康寿命の延伸なので寝たきり介護の最大要因の「ロコモティブシンドローム(ロコモ、運動器症候群)」関連記事が増え、取り組みも活発になっているそうです。 50代以上の半数がロコモ予備軍といわれていますので、自分や家族のことにプラスして親のことも心配になりますね。 日本整形外科学会が作った「ロコモ度テスト」は簡単にできますのでやりましたが、私は67歳の時、脚力は20代、歩幅は30代、日常生活25はゼロ、7つのロコチェックもゼロでした。 テストは、脚力や歩幅の測定と日常生活について25項目の質問に答える「ロコモ25」でできます。 また、転倒が原因で亡くなる人は年間7千人を超え、交通事故死を上回っています。高齢者の転倒は介護が必要になったり、認知症の進行につながったりと健康に重大な影響を及ぼします。 この転倒は足の膝伸展筋力の低下より「足の指で握る力」の足趾把持筋力の低下が強く影響していることもわかったそうです。 私の知人が発明して製造・販売している足ゆび筋トレ草履は私や家族、友人も愛用していますが、履いて歩いているだけで「足の指で握る力」が鍛えられます。 今年4月には医師らが日本転倒予防学会を立ち上げ、「転倒を社会全体の問題ととらえ、予防に取り組む必要がある」と訴えています。 人間は動物なので ・動かないと動けなくなる ・動かないと認知能力も低下する ・動かないとQOL(生活の質)が低下する ・動かないと身体が硬くなり、怪我をしやすくなる ・動かないと骨、筋力や心肺機能などが低下する ・動かないと老化が進む ・楽をすると楽なことしかできなくなる そして、サルコペニア、さらに進んでロコモとなり、寝たきりになって寿命まで短くなるなるわけですが、1日10分程度の運動でも有効という研究結果や運動はどんなやり方でも効果があるなど手軽な運動法がまとめられた記事が出ています。 運動で得られるメリットはたくさんあり、いくつになってからはじめても遅すぎることはありませんが、やらない人はやりませんね。 2014年厚生労働白書によると健康管理は「何もしない」派が46%もいるそうで、国民皆保険に甘えて世界一医療に依存する自己責任意識が乏しい日本人の一面です。 健康的な生活習慣を無視して好き放題の人は、やらない理由を探すのが得意だったり、「一寸先は病み」の現代で将来の健康がいかに蝕まれるかの想像力が乏しいとか、根拠のない自信を持ち過ぎの傾向があるようです。 終末期医療専門医の著書「死ぬときに後悔すること25」によれば、後悔の1位は「健康を大切にしなかったこと 」で、死ぬ時に気がついても後の祭りで間に合いません。 また、55~74歳の男女1060人に聞いた「リタイア前にやるべきだった後悔」の健康部分の第2位が「スポーツなどで体を鍛えればよかった」なので、後悔しているなら今からやっても十分間に合います。 ・人生で今日が一番若い。 ・やる気よりやること。やる気があるだけではやらないのと同じです。行動こそが勝負です。(百寿医師・日野原重明先生) ・運動をする時間がないと考えている人たちは、遅かれ早かれ病気のための時間を見つけなければならなくなる。(エドワード・スタンリー伯爵) 体力テスト調査の結果では、男女ともに40代後半から体力がガクっと低下するのでロコモ予防は40代からはじめたいわけです。 また、ロコモは予備群を含めると約4700万人といわれていますが、40歳以上の8割がロコモ・予備群との指摘もあるそうで、寝たきり予備軍にもなります。 ロコモの3大原因は ・筋力低下 ・バランス能力低下 ・運動器の疾患 が中心なので十分な予防はできます。 一方では、長期戦略の苦手な日本は1961年からの国民皆保険制度で発展して50年以上経過した日本の西洋医学は国民の健康増進には貢献できず、50年間で医療費は国民所得比で3.54倍にもなっています。 1964年から健康増進政策を開始して50年経過しても国民の健康状態は悪くなる一方という実に情けない厳しい現実があり、2013年の人間ドックの「A(異常なし)」+「B(軽度異常現在心配なし)」がわずか6.8%という非常事態で、過去の日本の健康増進政策を整理すると、 ◆1964年 東京オリンピック 体力つくり国民運動 ◆1970年 保健栄養学級の開催 ◆1978年 第一次国民健康づくり政策 成人病予防のための1次予防の推進 健康診査の充実 ◆1988年 第二次国民健康づくり政策 アクティブ80ヘルスプラン 運動習慣の普及に重点を置いた健康増進事業の推進 ◆2000年 第三次国民健康づくり政策 21世紀における国民健康づくり運動 健康日本21 一次予防の重視と健康寿命の延伸、生活の質の向上 ・2003年5月 健康増進法施行 ・2006年4月 介護保険制度を予防重視へ ・2008年4月 特定健康診査・特定保健指導 5年間の改善成果はわずか0.2% ・2011年4月 スマートライフプロジェクト 健康寿命をのばそう ◆ 2013年 第四次国民健康づくり政策 第2次 健康日本21 健康寿命延伸・健康格差の縮小 運動不足を感じている人は日常生活の中にトレーニング要素を入れることをおすすめしますが、やるかやらないかだけで、やらない理由は見つけにくいと思います。 心身の健康状態をよくし、ロコモを予防して体力をつけることは簡単ですので、お互いに明るく楽しく元気に笑顔で顔晴(がんば)りましょう。 ****************************【以下転載】**************************** 判断基準を検証、要介護予防のために ロコモティブシンドローム(LS)とは、加齢や生活習慣によって運動器の衰えや障害が起こって、要介護になるリスクが高まる状態のことを指している。日本整形外科学会が2007年に提唱し、予防啓発を行っている。 ロコモティブシンドロームに関連する要因を特定し、要介護状態にならないよういかに予防するか。 126人で検証 日本の研究グループが、ロコモティブシンドロームと身体の運動能力との関係を調査、高齢者医療の専門誌であるジャーナル・オブ・ジェリアトリック・フィジカル・セラピー誌2015年2月18日号オンライン版で報告した。 研究グループは、平均61.8歳の126人の日本人女性を対象に調査を実施した。 ロコモティブシンドロームについては足腰指数を25点のスコアで定義した。身体能力については、「目を開けた状態での片足立ち」「足先に触る」「普通の速さと速足での6mの歩行時間」をそれぞれ測定した。 ロコモティブシンドロームと判断できたグループとそうでないグループで比較した。 片足立ちが特に重要 その結果、14人(11.1%)がロコモティブシンドロームと判断できた。ロコモティブシンドロームのグループと非ロコモティブシンドロームのグループで最も差が表れたのは、目を開けた状態での片足立ち、普通の速さと速足での6mの歩行時間だった。 さらに、ロコモティブシンドロームグループと非ロコモティブシンドロームグループの境目になる値は、片足立ちでは片足立ちの持続時間が15秒間より長いか否か、普通の速さでの6mの歩行時間が4.8秒より速いか遅いか、速足での6mの歩行時間が3.6秒よりも速いか遅いかだった。 その中でも片足立ちの時間が15秒未満の場合は、ロコモティブシンドロームとの関連が特に大きいとの結果になった。 (出典:Medエッジ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015/03/06 05:45:15 AM
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