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テーマ:日々自然観察(9879)
カテゴリ:昆虫(アブ、カ、ハエ)
逆に紋のあるハエは、みなミバエ科に属すかと言うと、そんなことはない。その名も「縞蠅」のシマバエ科の他に、ヒロクチバエ科、ヤドリバエ科等にも紋様を持つハエがいる(先日、近くの緑地でヤドリバエ科で翅に黒色紋を持つEuthera tuckeri(和名なし)に酷似するハエを撮影したが、まだ掲載していない)。
北隆館の圖鑑に拠れば、このツマホシケブカミバエ、キク科のヤクシソウ(薬師草)の蕾の中で成長するとのこと。この辺りでは、少なくとも最近は余り見かけない植物だと思うが、近縁種の蕾でも食べているのかも知れない。 このミバエを見るのは今回が初めてではない。毎年1~2度見かける。実は、去年も写真を撮ったのだが、うかうかしている間に時期遅れになってしまい、そのままお蔵入りになっていた。しかし、昨年撮ったのは5月中旬、今年は9月中旬、Internetで調べると、4月、6月、越冬中の成虫の写真もある。ヤクシソウが咲くのは夏から秋にかけてらしいから、やはり、他の植物も餌にしているに違いない。
このツマホシケブカミバエは奇妙な習性を持っている。翅を片方開いたまま、くるくると輪を描いて踊るのである。何時も同じで、ジッとしているのを見たことがない。 これは、明らかに求愛の動作ではない。求愛は雄のとる行動、写真の個体は何れもお尻の先が尖ってるから、みな雌なのである。 昆虫の「不可解な踊り」は、以前、トガリキジラミのところでも紹介した。何方の場合も、全く人間の理解を超えている、としか言い様がない。
・・・とうとう秋になってしまった。どうも夏が終わると一年が終わってしまった様な気になる。後は暗くて寒い冬が待っているだけ、としか思えない。 こう思うのは、夏という季節が好きなせいなのか、或いは、子供の頃の夏休みが終わったときの無念の思いが未だに尾を引いているのか、自分でも良く分からない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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