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カテゴリ:介護と看取り
モモの記事は今日で最後にします。 最後に私が遺したいことを書きます。 ご批判もあるかと思いますが、 私もただの人間だということを ご理解頂いて読んでもらえると幸いです。 ![]() メラノーマが再発したとき 外科手術をやめました。 正しくは肺にも転移してたため 麻酔をかけれない状態でした。 緩和ケアを続ける中… 私の中で「イヤダ!死なないで!」という感情が 強く出てしまいました。 気付くとモモを抱きかかえ病院に向かってました。 ![]() 先生から諭されてようやく 目が覚めた気がします。 モモは、抱き上げようとしたとき 激しく抵抗しました。 15年間、何があっても歯をたてなかったモモが 生まれて初めて私の手を咬もうとしたのです。 これが答えなんだと… これがモモの願いなんだと… やっと自分の感情を 押し殺せるようになりました。 ![]() モモは…日に日に衰弱していきました。 モモにはもう「生」の選択肢はありませんでした。 苦痛の中で最期を迎えさせたくないと 睡眠薬を用意しました。 痛みも苦しみもない 穏やかな最期でありますように…と、 睡眠薬で眠らせたまま 病院での安楽死を望みました。 獣医師さんも、お正月休みを返上して 待機してるからとおっしゃって下さいました。 ![]() 果たして…冷静さを失ってる今の私に そのタイミングに気付けるだろうか… モモの声をちゃんと聞き取れるだろうか… そんな心配を抱えながらの毎日でした。 ![]() モモは、私が大人になって初めて飼った「犬」でした。 しつけなんてやったこともありませんでした。 ![]() マニュアル本通りに躾しなきゃと 今思えば…モモの性格には合わない 誤った躾方法だったと思います。 トイレトレーニングを厳しくしてしまいました。 モモも「犬」一年生、 私も「飼い主」一年生、 お互いに試行錯誤しながら育ちました。 犬として…飼い主として… やっとトイレシートでおしっこできたとき 私は大喜びしました。 はしゃいでる私の姿を見たモモは 一緒に飛び跳ねて喜びました。 私が嬉しいことが、モモは嬉しかったんです。 それからモモは、粗相がなくなりました。 トイレシートでおしっこすると 私が大喜びするから…。 今のモモには、歩く力なんてとんでもない! もう立ち上がる力は残っていません。 それなのに… おしっこがしたくなったモモは トイレシートまで歩いて行ったんです。 ![]() このとき、抑えてた涙が一気に溢れました。 「もう良いと…どこでおしっこしても良いとよ!」 ![]() トイレトレーニングで叱ったときのこと、 初めてシートで成功したときのこと、 2人で飛び跳ねてはしゃいだときのこと… 15年前のあの日の出来事を 鮮明に思い出したんです。 もう約束なんて守らなくて良いのにね… ![]() 1月3日…モモが発作を起こしました。 記録を残さなきゃ…と、 片手で動画を回しながらの介助。 そんな自分に嫌気がさしました。 普通の飼い主さんなら、 全身全霊で介助するのだろうか? 発信者としての立場が強いのだろうか? 飼い主ではなく代表山下由美でいるのだろうか? 私は何者なんだろう… ![]() 明け方3時… 今日が最期になるだろうな…と思い、 子供たちに連絡を入れました。 次女は、私に似て動物感覚が強いので、 モモの最期が「今日」だと直感してたようでした。 眠れずに連絡を待っていたのでしょう… 直ぐに飛んできてくれました。 ![]() さっきまで苦しそうにしてたのに、 次女が来ると落ち着きを取り戻したモモ。 容態が安定したのかな? そう思ったのですが… ![]() 次女が仕事のため早朝に帰ると モモがまた苦しそうに…。 ![]() 次女の前で演じてたのでしょう… お姉ちゃんに心配かけたくない一心で 我慢してたのでしょうね。 ![]() ![]() 1月3日の朝… モモの時間が止まりました。 自分でどんなふうに見送ったのか… 見届けたのか… 正直全く記憶がありません。 きっと錯乱状態だったと思います。 良い看取りなんてできてなかったと思います。 だって…私も普通の飼い主だから。 普通の人間だから…。 ![]() モモは車がキライな子でした。 いいえ…車慣れさせてなかっただけ… この事を悔やみました。 車慣れさせておけば、 最期の時が来るまで 一緒に思い出の地をまわれたのに。 ![]() 保護家から離れて二人だけの時間も過ごせたのに… 車が苦手なモモだからと 最期はずっと保護家でした。 モモは保護犬じゃないのに! モモは私の家族なのに! 最期まで保護犬達と同等な接し方しか できなかったなんて… ![]() しばらくはモモの火葬ができませんでした。 モモの姿が消えてしまうのが 怖くて怖くてたまらなかったんです。 ![]() モモを車に乗せて思い出の地をまわりました。 思い出の景色をモモに感じて欲しかった… ![]() 鼻でキュンキュン鳴くこともなく 降りたいと暴れることなく モモはやっぱ死んでるんだと…ようやく実感して 葬儀場に向かいました。 ![]() 今も、モモとの時間を穴埋めするかのように モモの骨壺と一緒に放浪する日もあります。 後悔した時間の穴は まだまだ塞がりそうにありません…。 ![]() 保護活動されてる方にひと言お伝えしたいです。 保護犬猫と我が子への想いは 違って当たり前なんです。 「不平等」こそが本当の「平等」なんです。 どうか、我が子をえこひいきしてあげてください。 周りからなんて思われようが、 どう言われようが気にされないでください。 我が子あっての保護犬猫です。 私みたいに後悔して欲しくないから… 私みたいに悲しんで欲しくないから… 我が子を思いっきりえこひいきしてください。 ![]() 保護活動者さんをサポートしてる皆様に 私からお願いがあります。 保護活動者さんの家族が亡くなった時は 保護犬猫以上の盛大なお花とお別れを してあげてください。 不平等だと思われるかもしれませんが、 保護活動者さんの心を救ってあげることが 未来の保護犬猫の命へと繋がるんです。 ![]() モモにお花をくださった皆様… 遠くから駆けつけて下さった皆様… ありがとうございました。 私は…まだ正常な自分には戻り切っていませんが、 モモが首に巻いてた腹巻きから モモの匂いが消えたとき ようやく本来の時間を取り戻せると思います。 ![]() この時代に戻りたい… ![]() この時代からやり直したい… ![]() もっとモモとの時間を大切にしたかった… もっとモモをえこひいきすれば良かった… ![]() ご支援ご協力を どうかよろしくお願い致します ▼宮崎銀行 加納支店 普通口座104601 動物たちの未来のために代表山下 由美 ▼郵便貯金 17310-434961 口座名義:イノチノハウスホゴヤ ▼〒880-1222 宮崎県東諸県郡大字国富町八代北俣2581 いのちのはうす保護家 090-4484-5165(9:30~22:00 担当フジイ) ▼「いのちのはうす保護家」HP ▼「ハンデのある猫達の保護猫カフェ HOGOYA」HP ▼「いのちのはうす保護家」公式ブログ ▼「いのちのはうす保護家」Facebook ▼保護猫カフェ「HOGOYA」Facebook ▼山下由美代表Facebook ▼犬猫介護アドバイザー &犬猫看取りコミュニケーターInstagram ▼保護猫カフェ「HOGOYA」Instagram お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年02月21日 17時48分45秒
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