石の民 第16回■Bグループの頭、光二を対抗するVグループのローレルとハーマンが捕まえてアジトに連れて行こうとした。その状況に男が急に出現し光二に用があるという。
ファンタジー・SF小説ランキングIT石の民■(1989年作品)石の民は、この機会神の統治する世界をいかにかえるのか? また石の民は何者なのか?この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1873gf/16/石の民 第16回■Bグループの頭、光二を対抗するVグループのローレルとハーマンが捕まえてアジトに連れて行こうとした。その状況に男が急に出現し光二に用があるという。石の民第16回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/「光二さんよ、我々におとなしく、ついてきてもらおうか」えらく背の高い奴ハーマンがいっていた。「くそっ。おまえ達は」光二の足元は、地上10mの空気なのだ。「いわずとしれたVグループのキッズよ」「Bグループのヘッド光二を捕まえたと、あっちゃあ、大手柄なわけさ。おっと、光二よ、あまりあばれると、俺たちの手から、地面へ落ちるぜ。ちょうどおまえのアネキみたいにな」にきび面のローレルがいう。「くそう、おまえか有沙を殺したのは、」「おいおい、人違いだぜ、俺はおまえのアネキなど、殺しちゃいない」「じゃ、おまえか」高い奴ハーマンにいう。「知らないぜ、光二、少なくとも、俺たちじゃないぜ」「おい、ちょっと,だまらそうか、しめあげるか。これほど暴れられると、体をもちにくいからな」ローレルがハーマンに同意を求めた。「そうだな、連れて行きやすくするか」Vグループのキッズは話しあっていた。「やめろ」光二はさけんでいた。ローレルは腰のベルトにはさんであった電撃銃を取り出す。光二の体に当てる。「ぐう」光二は気絶していた。二人は光二を一度地上に降ろす。ローレルとハーマンはホースの後ろに光二の体をしばりつけようとしていた。その時、突然、目の前地上に一人の男が出現していた。「だれだ、おまえは」ローレルが男にきずき、声をあげる。「光二の味方か」ハーマンがわめく。「Bグループのキッズじゃないな」「それに平和チームの者でもないな」「なんだ、こいつの格好は」「仮装行列かい」「ここは舞台じゃないんだ。関係のない奴はひっこんでろ」これだけ、ローレルとハーマンがいっても男は無言だ 男は光二の様子を探って入る。「ちっ、気持ちのは悪い奴だぜ。おい、速く。アジトまでかえろうぜ」「そうだな、Bグループの邪魔がはいらないうちに」 二人は気を失っている光二をホースの後ろに乗せて飛び上がろうとしていた。 その時、静かにしていたその男が、目にもとまらむ早さで、Vグループのローレルとハーマンの間に割り込んで、ホースの操縦管を持つ二人の手を、男は両手でおさえていた。「何、何をしやがるんだ。てめえ」「やはり、Bグループのキッズか、おまえは」男は何もいわない。「そうかい、それじゃ、御相手しなきゃな」「悪いことはいわない。私の相手になるな。私はその光二に用があるんだ」男が初めて声をだした。男の顔の表情は、過去が尋常ではなかった事をあらわしている。「光二に用があるだと」Vグループの二人は顔をみあわす。「ふふっ、残念ながら、我々もこの光二に用がある。俺達Vグループが先客だ。ものには順番がある。おっさん、そのくらいの事はわかっているだろうが」「順番だよ、次には光二を渡してやるさ」「ああ、もし光二が生きていればの話しだがな」二人は笑う。「私はそんなに待つ訳にはいかん」男の目は遠くを見るような眼だった。ローレルはこの男のマリーンブルーの眼を見て、ぞっとした。「おまえはフッコウ・ドームへの来訪者だな」「俺たちはこのフッコウ・ドームでは少しは知られた名前なんだ、Vグループといってな」「我々にさからおうというのは、ここフッコウ・ドームの法律を破っているのと同じさ」「残念ながら、私にも法律がある。そのわたしの法律にしたがって光二をもらっていく」男は二人に言う。「どうやら、このお客人は俺たちに、喧嘩をうっているようだぜ。どうするハーマン」「それならば、歓待しないってほうはないな、ローレル」「あとで泣いてもだめだぜ」二人は男にとびかかっていく。石の民第16回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/