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カテゴリ:本、あれこれ
お久しぶりです。
新型インフルエンザ騒動以来、 すっかり部屋の中で過ごすのがクセになっている私。 晴れても、降っても本の虫。 もちろん仕事には行ってますが。 移動中も、本。 ウーとべったり過ごした1週間は まったく自分の楽しみに時間を使えなかったので ダイエットでいうならばリバウンドのような読みっぷり。 先月から、坂口安吾ブームが続いていて、 ソレ繋がりから、松本清張へ。 そう、坂口安吾は、松本清張が「或る『小倉日記』伝」で 第28回の芥川賞を受賞した時の選考委員。 感想を読むと、引用は控えるが 「ものすごい達者で、すごいわ~。きっと犯罪小説書いてもイケるで」 的なことを言ってはる。 実際その通りに、松本氏は国民作家となられた。 そうそう坂口安吾が亡くなった年代に 松本清張は作家として昇っていく。 才能のリレーの不思議さに、私は勝手に盛り上がる。 松本清張の生い立ちや、苦労いっぱいの青年時代は やはり彼の作品にものすごい光と影を与えたんだろうね。 以下読んだもの。 文藝春秋「松本清張の世界」 「砂の器」「Dの複合」「西郷札」「点と線」 で、ここで思い出す。 「点と線」ていえば確か旅行雑誌の「旅」に掲載されていたはず。 旅つながりから、昨今大ブームの白洲正子が浮かび… でも、私は奥様より、次郎様のファン。 美男美女カップルで、資産家の夫に伯爵家の令嬢という設定のすごさ。 そう、私は白洲次郎に憧れていた時もある。 「風の男」やなんてカッコイイやないですか~。 変わり者そうで、頑固そうではあるけれどね。 そんな白洲次郎のエッセイの中から、またまた坂口安吾が! 東北電力の偉いサンだった次郎が仙台に出かけた時 坂口安吾の「不美人論」(仙台には美人がいないという内容)を 思い出してうんぬんというくだり。 ああ、嬉しい。 何かつながってるし~。 白洲次郎の文章も、というか物言いも率直だわね。 貴族的やけど、野武士っぽさもあってカッコイイ~。 やっぱり私は変わり者のオッサンが好きみたい。 松本清張とは別世界のボンボン育ち。 苦労ってなんですか~?な環境だからこそ 上流階級の目線で、世間を捉えられることもあるわな。 きい~ブルジョワめと思わずに白洲夫妻を楽しめる私、 すごい大人になったもんやわ。 しばらくは、白洲ものを続行で読んでいくつもり。 白洲つながりで思い出すのは、 わが母校の短大の特別講師だった 入江泰吉氏。 写真家。 奈良の風景と仏像を撮り続けた方。 私はこれでも仏教文化専攻だったので、 入江先生の講義を受けたのだ。 スライドで先生が録った作品を観た。 濡れたばかりの草の葉の緑や、もやった道の石仏。 そんな場面は本当はなかったのかも知れないが、 強いイメージとして、みずみずしい空気の漂う感じが残っている。 確か、先生は 「これだという瞬間がやってくるまでシャッターはきらない」と お話されていて、 カメラマンというのはシャッターをきりまくると思っていた私は へえ~と思って聞いていた。 二十歳の私よ。 今、その言葉は22年後に違うきらめきを持って蘇ったよ。 シャッターをきりまくって、永遠の一瞬をつかまえるのもひとつの方法。 でも、待って待って、その一瞬に寄り添うのって物凄い。 白洲正子の本に先生の写真はあるのか? 探してみたい。 長々と失礼。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.06.01 21:55:35
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