6309784 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

文春新書『英語学習の極意』著者サイト

文春新書『英語学習の極意』著者サイト

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
Aug 25, 2017
XML
カテゴリ:美術館・画廊メモ
 前篇【作品紹介1】は こちら

 混色していないナマの絵具を支持体にぼってり厚く置き、支持体のうえで混色する――ただそれだけのことなら、白髪一雄が大昔に極めてしまった。

 星山耕太郎さんの強みは、白髪一雄的世界の対極にある人物「写実」を徹底的に修業した上で、ぼってりナマ絵具で人物を描くという荒業(あらわざ)に挑んだところ。世界で星山耕太郎だけ、だ。

The Artcomplex Center of Tokyo(最寄駅: 信濃町、四谷三丁目) で8月22日(火)~9月3日(日)の開催です(8月28日は休み)
 ちなみに8月22日から27日までは同じ会場の別室で「第26回美樂舎マイ・コレクション展」もやっていますよ。

 星山流の人物画の窯変ぶりをご覧ください。


星山耕太郎 「自画像」 Self-Portrait (墨、アクリル、和紙)

 窯変の初期段階、わかりやすい作品。ただ、縞のシャツの左側が、やや単調になっちゃったかな。メリハリをつけるのって、むずかしい。
 変容する顔面に、両の眼だけが写実世界を残していて、まるで此岸(しがん)から彼岸(ひがん)を覗き見しているかのよう。


星山耕太郎 <左>「楷・行・草」 Formal, Informal, Rough; <右> 「自画像の前の自画像」 Self-Portrait in Front of Self-Portrait (墨、アクリル、和紙)

 左側の「楷・行・草」には、やられた。星山ワールドの窯変は、書の世界の「楷書」「行書」「草書」と同じだよと。
 そして右側「自画像の前の自画像」に、ぼくはシュワッチというウルトラの声を聞くのであります。


星山耕太郎 「カーテンコール」 Curtain Call Revenge of 47 Ako Samurais in 1703 (墨、アクリル、和紙)

 窯変して生まれたフィギュアは増殖し、勝手に主人公ヅラして出没し、はてはカーテンコールまで要求する始末だ!? 
 眺めているとアニメーションのようにも見えてくるからおもしろい。


星山耕太郎 「俺は黙ったままじっと観ていた」 I Was Staring Without a Word (墨、アクリル、和紙)

 いたずらっぽいキャラ。銀色と黒の混色がいい味を出している。口もともニヒルに仕上がりました。


星山耕太郎 「水色の裸婦」 Nude in Light Blue (墨、アクリル、和紙)

 右下に乳房が見えるからヌードには ちがいない。なんとも異形(いぎょう)だけれども、星山ワールドにひたるとこれが可憐に見えてくる。黒から空色へとうつる背景もうつくしい仕上がり。


星山耕太郎 「生む女」 Woman Giving Birth (墨、アクリル、和紙)

 これもお茶目だ。産婦人科の待合室の壁にかけたらブラックすぎるかな。


星山耕太郎 「私は絵画になりたい」 I Want to be a Painting (墨、アクリル、和紙)

 題名は「私は貝になりたい」の もじり。
 ロスコ流の正方形の絵は、美術館の壁にあるようです。下のほうに柵が見えますからね。見入る鑑賞者はカメレオンのように絵と一体になり溶解していく。窮極の絵画鑑賞と申せましょう。美術館の壁面部分は銀箔を薬品で焼いて仕上げてあり、味があります。


星山耕太郎 「アトリエにて」 In My Studio (墨、アクリル、和紙)

 画中画に囲まれた芸術家の自画像。ついに、来るところに来ちゃってます。

*     *     *

 今回のACTでの星山耕太郎展は、昨年6月の ACT ART COM 2016(ACT アート&デザインフェアー2016) への出展がキッカケとなりました。
 いい形で次につながったことが、とてもうれしいです。
 昨年のアートフェア出展のようすは、こちらでご覧になれます:

【作品紹介1】 日本画家・星山耕太郎 「水墨+アクリル」 の一気呵成が生む動幻画(6/16~19) @ ACT アート&デザインフェアー2016

【作品紹介2】 星山耕太郎さん「水墨+アクリル」一発ワザが生む動幻画(6/16~19) @ ACT アート&デザインフェアー2016

 このブログの前篇【作品紹介1】は こちら








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  Aug 25, 2017 11:27:59 AM
コメント(0) | コメントを書く


PR

フリーページ

泉ユキヲの観た・読んだメモ 42


観劇・読書メモ 1


観劇・読書メモ 2


観劇・読書メモ 3


観劇・読書メモ 4


観劇・読書メモ 5


観劇・読書メモ 6


観劇・読書メモ 7


観劇・読書メモ 8


観劇・読書メモ 9


観劇・読書メモ 10


観劇・読書メモ 11


観劇・読書メモ 12


観劇・読書メモ 13


観劇・読書メモ 14


観劇・読書メモ 15


観劇・読書メモ 16


観劇・読書メモ 17


観劇・読書メモ 18


観劇・読書メモ 19


観劇・読書メモ 20


観劇・読書メモ 21


観劇・読書メモ 22


観劇・読書メモ 23


観劇・読書メモ 24


観劇・読書メモ 25


観劇・読書メモ 26


観劇・読書メモ 27


観劇・読書メモ 28


観劇・読書メモ 29


観劇・読書メモ 30


観劇・読書メモ 31


読書メモ 32


読書メモ 33


34 観た・読んだメモ


35 観た・読んだメモ


36 観た・読んだメモ


37 観た・読んだメモ


38 観た・読んだメモ


39 観た・読んだメモ


40 観た・読んだメモ


41 観た・読んだメモ


購読雑誌リストアップ


泉ユキヲの美術館・画廊メモ 了


美術館・画廊メモ 1


美術館・画廊メモ 2


美術館・画廊メモ 3


美術館・画廊メモ 4


美術館・画廊メモ 5


美術館・画廊メモ 6


美術展・画廊メモ 7


美術館・画廊メモ 8


美術館・画廊メモ 9


美術館・画廊メモ 10


美術館・画廊メモ 11


美術館・画廊メモ 12


美術館・画廊メモ 13


美術館・画廊メモ 14


美術館・画廊メモ 15


美術館・画廊メモ 16


美術館・画廊メモ 17


美術館・画廊メモ 18


美術館・画廊メモ 19


美術館・画廊メモ 20


美術館・画廊メモ 21


美術館・画廊メモ 22


美術館・画廊メモ 23


美術館・画廊メモ 24


美術館・画廊メモ 25


美術館・画廊メモ 26


美術館・画廊メモ 27


美術館・画廊メモ 28


美術館・画廊メモ 29


美術館・画廊メモ 30


美術館・画廊メモ 31


美術館・画廊メモ 32


美術館・画廊メモ 33


美術館・画廊メモ 34


美術館・画廊メモ 35


美術館・画廊メモ 36


美術館・画廊メモ 37


美術館・画廊メモ 38


泉幸男のブックマーク


トランクルーム 1


トランクルーム 2


旧ホームページ掲載の記事から


中国詩人 牛 漢 の作品「半身の木」


松山市周辺の新たな鉄道整備案


伊澄航一俳句館


南川 航 詩集『ハイウェイの木まで』


「平成かなづかひ」のご説明


ぼくの小学一年生ケッサク作文


日記/記事の投稿

プロフィール

Izumi Yukio

Izumi Yukio

お気に入りブログ

2024年4月一時帰… New! masapon55さん

2024年 3月 奈良 … New! アップラウンジさん

田村洋子 木版画展 T… ギャラリーMorningさん

雑誌『DVD&動画配信… ITOYAさん

本日の写真は大吉山… ヨンミョン1029さん

昭和の日奉祝講演会… seimei杉田さん

マシュー・ボーンの… みなみ*さん

3/31「風とロック」… ききみみやさん

江戸東京たてもの園 Urara0115さん

ミュージカルMozart… YYCafeさん

コメント新着

 リベラリスト@ Re:特定アジア、「特亜」という用語(11/04) 日本の繁栄を僻んでる? 今では日本が中国…
 通りすがり@ Re:「ございます」 を 「御座います」 と書く若い人たち(02/03) 私は30代後半ですが、中学生の頃から手書…
 名無し@ Re:「ございます」 を 「御座います」 と書く若い人たち(02/03) 嫌味ったらしい文章ですね、こんなメール…
 佐々木@ Re:リニア新幹線の迂回ルートごり押しは、長野県の恥だ(06/21) 11年越しの返信を失礼します。 現在、静岡…
 背番号のないエース0829@ 第二次世界大戦 映画〈ジョジョ・ラビット〉に、上記の内…

バックナンバー

Apr , 2024
Mar , 2024
Feb , 2024
Jan , 2024
Dec , 2023
Nov , 2023
Oct , 2023
Sep , 2023

カテゴリ


© Rakuten Group, Inc.