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カテゴリ:小説・日本
あさのあつこ先生の近未来サバイバル小説(と書いてある)『No.6』の6巻の感想です。
矯正施設の地下層にたどり着いた紫苑とネズミは、そこの長老からNo.6が現在のシステムに至った歴史を聞く。 一方、外のイヌカシと力河は、紫苑とネズミの、矯正施設潜入の段取りをつける。 矯正施設の中への扉が開く。 ここのところの数冊に比べたら楽しめました。 ただ、#1のスピーディーな展開はどこにいっちゃったのか、と。 これが#5、#6、そして次巻の#7(矯正施設の話にかたがつくとして)が一冊になっていて、その中のエピソードなら良かったんですが。 No.6が今のシステムを作り上げるまでにしてきたこと、その為に犠牲にしてきた森の民、双方とも目新しいものでもない。 それは構わないんだけど、かと言って、No.6だけの世界をつくりあげているわけでもない。 イマジネーションを刺激したり、目に浮かぶようだったり、あるいは圧倒されたりと言うような描写がなされているわけでもないんですよね。 それでも今回は話が進んだと言う感じがしますし、物語の根底の部分の描写が入ったので、良かったです。 BL狙いのあざとさがイヤだったんですが、それが今回は薄かったのも良かったです。 ゲイが悪いと言うんじゃない、そんなに好きなら、ちゃんと書けば良いのにと思っているので。 意外と物語が完結してから一気に読むと、面白いのかもと思ったりもする。 えっと、これ児童書の範疇に入るんですよね。 多くないお小遣いから千円近くも出して買うのに、どうかと思うな、やっぱり。 #1は本当にワクワクして読んだんですが・・。#3までは文庫本が出てます。 以降はYA! ENTERTAIMENTのみ。そう遠くなく文庫本化すると思いますが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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