吉雄の雑記帳・メモ

今までの数雑記からしたら、ちょっと脱線。
私が中学生の頃の話。

小学校からの友人M（女・仮名）が
かなりしつこくイジメられているので
どうにかならないかと相談を持ちかけられた。

Mから直接相談を受けたのか、他の友人から回ってきたのかは
覚えていないのだけれど、イジメて来るのは
（名前を覚えていない。片方をMとしたからこっちは）
「S（男・仮名）」だということだった。

中学は7クラスあり、私は違うクラスなので
まったくSを知らなかった。
まずどの人なのかを確定してもらうために、クラスに
遊びに行ったふりでその問題の「S」を見に行くことになった。

結構気の強いMを言葉でイジメ、茶化し（音などで）脅かし
（暴力を振るったかどうかは覚えていない）彼女を悩ませ、
学校へ行きたくなくさせ、自殺も口走るほど悩ませる。

さぞSはMとは逆の雰囲気を持つ男なのだろうと
想像して行って見ると

Sは強そう、華奢ではないが、はっきり言って
Mよりも数十倍「イジメられそう・・・・」という印象だった。
はっきり言って、どうしてMがSに虐められるのかが
さっぱり分からないのだった。

クラスのほかの生徒に聞いても、
なぜはじまったのかすら、分からない。
そんな状態だったようにおもう。

私は手っ取り早く、このイジメは
「好きな子はイジメちゃうのｗ」という
幼い男子の行動ではないかとまず仮定して考えようとした。

が、好きな子を虐めるにしても限度があるし
私が目の当たりにしたものでも、
ただイジメを楽しんでいるようにしか見えなかった。

好きな子としてではないだろうと
大人数がいい、別に理由を見出そうとした。

私から見てMは、何も特殊ではなかった。
良くも悪くも普通なのだ。
もっとオドオドした生徒は沢山いる。
もっとイジメ概のありそうな生徒は沢山いる。

ターゲットがなぜMなのかが私には分からないのだ。
Mは結構気が強い。記憶力も悪くない。
私ならイジメたくないタイプだ。

Mに虐められ始めたいきさつを聞いても
「メガネを掛けているからかな」（Sもかけている）
「声が小さいからかな」（基本的に小さくない）
など、虐められる原因を自分で探してみるが
私からみて、そんなどうでもいいことが原因なのかと、
言い換えれば、もっと特殊な方はいっぱいいる中で
まさかと思うのだ。

私ならイジメたくないタイプだと挙げた二点も
ひっくり返せば「気が強いからイジメられる」
「色々覚えているからイジメられる」のだ。

SとMが似ていても「似ているから虐められるのだ」
Mが限りなく特出していなくても
「無難な線をいっているから虐められるのだ」
彼女がいつも暗かったら
「暗いから」
いつも楽しそうだったら
「いつも楽しそうで腹が立つ」
・・・・何とでもいえる。

（長所は短所になりえる。それを理解しているなら話は早い）

実際虐められる側にも問題があると
言う人もいるだろう。
でも、傍から見て、そんなことで虐められる
理由になるのかと言うほど、理由は
どうでもよいことだったりする。

特に珍しい要素ではないことが多い。

そのご数日も飽きることなく、Sの嫌がらせが
続いたので、放課後Sにとにかく止めてもらうように、
言いに行くことにした。

一人呼び出して、おせっかい焼の吉雄が話をつける・・・
というような話ではなくｗ
Sがたまたま大人数で家庭科室にいるというので
そこへMが話をしに、私はついていく形にしたのでした。
本人が強気で行くのが一番だと、思ったから。
（それで上手くいかなければ別の手を数個考えていた）

結局話をしようと行ったら「仕返しされる」と思ったSが、
家庭科室なので包丁を後ろでに隠しながら、
Mと話をしたため、後ろから見た人
（先生か家庭科室にいた生徒）が驚いて、
学校中（といっても数人の先生かも）が
知るところとなったのでした。

関係者一同、あとで先生に呼び出されたことは
いうまでもない。
そして、先生と親と子で約束する形
（なんか罰があったかもしれない）でこのイジメは止んだ。

今思い出しても、つくづく思うことは
ターゲットがMでないといけない理由が
やはり見当たらないということ。

Mにもイジメられる理由があったと思えないことだ。
理由を見つけられるとするなら
それは私でも誰でもある、些細な事ではないかとおもう。

私が通りすがりの人を、ぶつからないように見たら
「睨んだ」とかいって、喧嘩を吹っかけられるようなものだ。

こんな、丸い目で、黒目がちなのに
睨めないって・・・・って私は思うが。

外から見ると、誰も「こうだから」イジメられるんだと
言われるほど、特出していないということ。

虐められたという結果に、原因として
「こうだからイジメられた」という場合、
それは予言であれば回避が効くけれど
多くの場合は、事後の理由付け「正当化」なのだと思う。
あるいは、自分が再びされないため
予知できないものへ「こうだったから」と、
納得するためなのではないか。

本当にそれは、納得する原因や理由なのか？

原因は、相手の気持ちも気にせず
相手が嫌がると知っててやる、それを執行する、
「イジメる側」ではないのか。
苛めるための理由の正当性としての
「○○だったからイジメられるんだ」ではないか。


母は子にいう・・・
「人の嫌がることをしては絶対駄目よ」