鬼平を読む「のっそり医者」
文春文庫「鬼平犯科帳(六)」に収録されてまんがなーあ。前作の「盗賊人相書」で登場の、およしが、引き続いて花を添えますがな~あ。およしは身寄りがないので、奉公先の蕎麦屋の店の者が全員惨殺されて、行き先がないので、役宅で奥方の久栄が面倒を見ているのだ、だが、いつまでも置いておく訳にはいかず、適当なところに奉公をと言うことで、決まったの医師の萩原宗順のところだ。60才になる老人で、近所の評判はすこぶる良く、金のない者からは取らないという篤志家の医者で、貧乏医者なのだ。およしは承知したのだ、そして生き生きとしてきたのだ・・・そして、しばらく経って平蔵を訪ねてきたのだ、気味の悪い浪人に狙われているとな~あ。それで、平蔵は沢田小平次を指名、伊三次と見張りにと指示するのだ。そして、また襲われた、橋の欄干から飛び降りて、川を泳いで逃げたのだ。平蔵が医師の家を訪れると、居なかったのだ、だが、浪人がやって来て、争いとなった。浪人は平蔵に斬られて、一緒につるんでいた男が捕まった。30年前に、医師は侍だった、そして上役を斬って逐電したのであった、その子供が敵討ちとして狙ってきたのだ。それが、土田万蔵で、敵を狙う間に、無頼の徒に落ちて、人きりを重ねてきたというお決まりの話でんがな~あ。そして、30年ぶりに見つけたという次第でんがな~あ。短慮故、人を殺めたその後の人生、医師のところで隠れていたときに、まねごとで医術を学んで、少しは人の役に立つだろうという分けで、医師になったのだという。それで、鬼平は見なかったことにとして、およしを連れて、医師は元の生活に戻って言ったという、ほんわかのお話でんがな~あ。およしが訪ねてきたときに、妻の久栄が、医師が手をつけたのではと勘ぐるシーンが面白かったなーあ。そら、若い女と老人が一つ屋根の下で寝起きしてたらな~あ・・・・・この浪人とつるんでいたのは網切の甚五郎の一味で、逃れていた落合の儀十、仲間を失い、浪人と2人で悪さをしていたのだ・・・・