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ゆきよきの言語学・夏目漱石・日本史

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2016年10月06日
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カテゴリ:学び方・振り返り
(5)2016年9月の学びを概括する

 本稿は、2016年9月の学びを振り返ることで、文字を像化し、また像を文字化する訓練を通じて、論理能力を向上させるとともに、学んだ中身を深化させることを目的として、ここまで執筆してきたものである。

 ここで改めて9月の学びを概括しておくとすると、事実と論理の上り下りを通じて、対象とする事物の一般性を把握することの重要性を学んだ月であったといえるのではないか。関西例会においては、事実と論理の上り下りの重要性が議論されたが、これは具体的には、論文として言語で表現する際に、非常に重要になってくることでもあった。さらに、対象とする事物の一般性という論理にまで到達することで初めて、学問への道を歩めるのだということも『学城』第4号への学びで感じたことであった。当然、弁証法の学びが土台となるのではあるが、学問を構築していくためには、まずは仮説的ではあっても対象とする事物の一般性を把握し、そこから諸々の事実に問いかけながら、対象の構造を深く掴んでいく必要があるのである。また、『認識と言語の理論』に関する論文を執筆することで、こうした対象の一般性の把握ということが、言語の性質によく適っていることも分かってきた。言語は対象を一般的に把握し一般的に表現するものであるため、抽象的な認識を表現するためには適しており、学問の発展は言語と共にということになるだろうと思った。全ての学問の発展のためには、こうした言語の性質を解明し切った言語学体系の創出が必要であるということを、今後もしっかりと考え続けていきたいと思う。

 9月は他にも、(若干遅れながらも)他会員の論稿やレポートなどに全てコメントすることができた。ドイツ語の学びについては、毎朝、職場についてから僅かの時間ではあるが、1から例文を聞く、ということは断続的に行うことができた。ただ、目標としていた日本語を見てドイツ語を手で書いていくという基本については実践することができなかったので、今月こそはしっかりと実践していけるように努力したい。

 ここで関西例会について簡単に振り返っておくと、やはり何といっても、事実と論理の上り下りを具体的に言語で展開してみることの重要性を把握することができたことが大きな成果であった。これには二重の意味があって、どんなテーマの論文でも、読者にわかりやすく書いていくためには、事実を提示し、そこから論理を導き出して、また具体に下りて、抽象化して、ということをくりかえしていく必要があるという意味が1つ目である。2つ目は、自分の専門である言語に関わって、言語の論理を導き出すべく、言語のありとあらゆる事実から論理を導き出していく努力を重ねる必要があるという意味である。こうした実践を繰り返していくことで、頭脳活動を育て上げていきたいと思う。そのほか、他会員の発表については、日本経済の発展の流れが概観できたこと、その中で開国・明治維新が1つの大きな転換点になったことなどが学べたことが印象的だった。また、人間観を深めていく必要性を把握できたこと、矛盾を図式化するとどうなるのかを示していただいたことなども大きな成果であったと思う。

 では、こうした学びを踏まえて、2016年10月の課題を以下に設定しておく。

 小論執筆の学びについては、今年のブログ掲載分の執筆が終了したため、来年早々にブログ掲載予定の「一会員による『学城』第4号の感想」を執筆することとする。「一般論を掲げての学びの重要性」という観点から、それぞれの論文がどのようなことを説いているのか、そこから何を学ぶべきかを説いていきたい。また、事実と論理の上り下りがどのように展開されているのかということにも注目したいと思う。

 言語学関連の学びに関しては、何かの著作に学ぶというよりも、これまでの学びの成果を踏まえて、今年の春期関西例会で示した「言語学の構造」図を改定してきたいと思う。これまでに措定した言語の仮説的一般論である「言語とは、人間が精神的交通を可能にすることで社会的労働を統括し社会を維持・発展させられるよう、社会的認識を媒介することで概念を音声や文字の類的創造として物質化した表現である。」をもとにして、春期関西例会でいただいた指摘も踏まえて、言語学がどのようなことを説くべきかを明らかにしておきたいと思う。その際、言語の事実をしっかりと見つめる意識を持ち続けていくこととする。

 一般教養、弁証法、認識論の学びとしては、スカイプ学習会のために、本田克也他『看護のための「いのちの歴史」の物語』第9章~第11章と、『日本近代文学の名作』読書会に向けて川端康成『雪国』及びその該当部分を読む。また、なじみの居酒屋さんで借りた百田尚樹『海賊とよばれた男(上)(下)』、2か月読めていない日高六郎『1960年5月19日』も読むこととする。


10月
◆第1-2週(1-8日)
 ・ヘーゲル『哲学史』ヤコービ、カント
 ・『学城』第4号
 ・振り返り執筆
 ・例会への論点提出

◆第3週(9-15日)
 ・『学城』第4号精読、小論執筆
 ・百田尚樹『海賊とよばれた男(上)』
 ・「言語学の構造」図改定
 ・論点への見解執筆

◆第4週(16-22日)
 ・『学城』第4号精読、小論執筆
 ・川端康成『雪国』
 ・百田尚樹『海賊とよばれた男(下)』
 ・「言語学の構造」図改定

◆第5-6週(23-31日)
 ・『学城』第4号精読、小論執筆
 ・日高六郎『1960年5月19日』
 ・本田克也他『看護のための「いのちの歴史」の物語』第9章~第11章
 ・「言語学の構造」図改定
 ・例会の感想執筆
 ・スカイプ学習会(『雪国』)の振り返り
 ・スカイプ学習会(『いのちの歴史』)の振り返り
 ・ヘーゲル『哲学史』フィヒテ、シェリング
 ・例会への論点提出

◆随時
 ・他の会員の小論等へのコメント

◆毎日
 ・中日新聞、社説(毎日新聞)、日経産業新聞、京都弁証法認識論研究会ブログ
 ・『関口・初等ドイツ語講座』(毎朝少しずつでも書く作業を行う)





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最終更新日  2016年10月06日 17時08分59秒
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ガラスの玉は、本物の真珠をきどるとき、はじめてニセモノとなる。

政治の分野であろうと学問の分野であろうと、革命的な仕事にたずさわる人たちは道のないところを進んでいく。時にはほこりだらけや泥だらけの野原を横切り、あるいは沼地や密林をとおりぬけていく。あやまった方向へ行きかけて仲間に注意されることもあれば、つまずいて倒れたために傷をこしらえることもあろう。これらは大なり小なり、誰もがさけられないことである。真の革命家はそれをすこしも恐れなかった。われわれも恐れてはならない。ほこりだらけになったり、靴をよごしたり、傷を受けたりすることをいやがる者は、道に志すのをやめるがよい。

孤独を恐れ孤独を拒否してはならない。名誉ある孤独、誇るべき孤独のなかでたたかうとき、そこに訪れてくる味方との間にこそ、もっとも深くもっともかたいむすびつきと協力が生まれるであろう。また、一時の孤独をもおそれず、孤独の苦しみに耐える力を与えてくれるものは、自分のとらえたものが深い真実でありこの真実が万人のために奉仕するという確信であり、さらにこの真実を受けとって自分の正しさを理解し自分の味方になってくれる人間がかならずあらわれるにちがいないという確信である。

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