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カテゴリ:ヨーロッパ
南フランスでのホームステイ中、フランス語でママと話をするのが楽しくて、
一日中しゃべり続けた。 ママと一緒に過ごしていた時はもちろん、 そうでない日は夕食を一緒に食べながら一日の出来事を 全部報告した。 まるで、家に帰ってきた途端に 幼稚園での出来事をママに全部話す子供のように。 ところが、私はなぜか「飛ぶ」というフランス語を 「見る」だと勘違いしていた だから最初のホストママ・ジョゼットとの会話はいつもこんな感じ。 ママ:「今日はどこへ行ったの?」 私:「アルル」 ママ:「何がいた?」 私:「白い馬と黒い牛が飛んだ」 そのうち、ママは「どうやら“見た”というつもりで“飛ぶ”と言ってるらしい」 と気付いてくれた。 その私の勘違いは2番目のホスト・デニスにも“引き継ぎ”された。 デニスは驚きもせずに私の一日の“飛んだ話”を聞いてくれた。 ある日、ホストの2人(ジョゼット・デニス)とその友人達が 私の為に小さなランチパーティを開いてくれた。 その席でも私はみんなに向かって、ホームステイ中に楽しかった出来事を たくさんしゃべった。 もちろん、あれもこれも“飛んだ”んだよ~~~って。 私がホームステイ中に飛ばしたもの。 アルルの白い馬と黒い牛。 名前は分からないけど、道に咲いてた綺麗な花。 日本のよりずっと大きくておいしくて、歯にくっつかないヌガー。 などなど・・・。 日本に戻って3ヶ月経った頃、ふと頭の中にフランスでの会話がよみがえり、 自分が間違って話していたことに気付いた。 そんな私のフランス語をいつもニコニコと嬉しそうに聞いてくれていたジョゼットとデニス。 間違いを直接指摘するのではなく、自分の力で気付くのを待ってくれていた。 そして、私の言葉に困惑する周りの人にさりげなくフォローをいれてくれていたのだと 後から気付いた。 あぁ・・・、2人はやっぱり私のママなんだ。 小さな子供の勘違いした言葉を聞いて、顔をしかめる親なんていないもの。 いつか・・・・・。 あの頃より、もうちょっと“大人”になった私を見せにいかなくちゃ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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