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zusi_k

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Jun 1, 2010
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アニメの感想などを巡って議論される時、議論の対象となる作品について、それを見るかどうかがポイントとされることがあります。
一つの感想があるとして、それを否定する意見があって議論や対立が生まれるとします。
その際、感想を書いた人は作品を見た後の感想で、否定する側の人は作品を見ていないということがたまにあります。
そうした場合によく登場するのが『見てもないのに言うな』『言うんなら見てからにしろ』といった類の言葉でしょう。
そうした「見るべきか見ざるべきか、それが問題だ」的なところを少し書いておきます。

基本的には、とあるモノの感想や批評をするのに、そのモノを見たり読まずにおこなうのは不誠実だという考えがあると思います。
マナー違反という言葉を使うと『マナーとは何ぞや?』という問題に拡散するので避けておきたいところですが、作品に対して誠実ではないし、感想を読む人に対しても誠実ではないという考えだと理解していいはずです。
あらすじやタイトル、監督などの制作者などから類推したりして、自分で想像して楽しむことは別にかまわないでしょう。(その場合でも、ブログなどで書くならば、自分は作品を見ていないということを明確にしておく必要はあると思います)
そうした例外を除けば、私も、作品への感想や批評は見てから書くことが望ましいと考えています。
ことさら表現の規制に関わるような議論の場合には、作品の中身も知らないまま一方的に先入観と思い込みだけで決めつけるような意見が望ましくないことは明白だとも思います。

しかし、基本は見てから意見するのが望ましいとはいえ、一つの感想に対してコメントするような場合にまで厳密にそれを求めることがいいことかどうかは、疑問もあります。
「作品の感想」を作品を見ずに言うのではなく、「作品の感想への意見」をその作品を見ずに言う場合。
作品の感想や批評をする時に作品を見てから言えばいいのであれば、作品の感想へコメントする時には『その感想を見てから言えば問題ない』・・・という理屈もなくはない。
あくまで感想の中で触れられている範囲の内容について言及するようなコメントであれば、作品自体とは無関係に議論が成立する可能性はあるでしょう。
ですが、作品の内容にまで踏み込んだコメントをするのであれば、やはりその作品を見るか知っておく必要があると思います。
“作品の感想”というのは感想を書いた人の目を通した意見になるので、窓ごしに景色を見ているようなもの。
曇った窓もあれば色付き窓もあるし、反射が激しくてほとんど景色が見えていないような窓だってありえます。
窓(作品の感想)についてコメントするのか、景色(作品)についてコメントするのか、そこの違いをきちんと踏まえる必要があると思うわけです。

現実的に考えて、例えば50話ぐらいはあるアニメの感想について、意見するなら見てからにしろと言われても、オープニングとエンディングを飛ばして20分前後として1000分を超える時間が必要になります。
一日二時間以上使って見ても、軽く一週間が過ぎてしまうわけですよ。
(この計算なら1クール13話の作品でも二日程度は必要)
たいていの場合、作品を見ずにコメントするような意見では作品に否定的な内容が多いでしょうから、その作品を否定するためだけにそれだけの時間を使えというのは、酷と言えば酷な要求にも思えてしまいます。
その意味では、何でもかんでも「見てからでなければ意見を言うべきではない」とするのも、相手の意見を封じるための悪いテクニックになりかねない危うさがあります。
例えば、マクロスフロンティア(マクロスF)の意見を言うにはマクロスとマクロス7を見てからでなければならない・・・などと言い出せば、そう言いたくなるファンの好きという気持ちは理解できなくもないのですが、必要な時間やお金を考えればやはり無茶な要求となってしまいます。
まして、アニメ作品本体についての話ならまだしも、テレビで見かけた制作者の意見についての話とかになれば、それを見るための手段自体が無いということもありえます。
結局、私の知っていることにお前は口を出すな、というような形で相手のコメントを封じ込めるようなことにさえなってしまう。
一歩間違えれば、お前は不誠実だと決めつける側こそが、実は相手に対して無理を押しつける不誠実な態度となってしまうという、そんな落とし穴もあるということでしょう。

なにか意見を言う時は、それを見てからのほうが望ましい。
とはいっても、直接見ていないからこそ指摘できる第三者の意見というものもありえるので、それも忘れるべきではないと思います。
冷静な意見というものは必要以上に冷たく感じられることがあって、作品に思い入れのあるファンからすれば、その冷たさが批判に見えてしまうことも珍しくはないはずです。
作品を見ていない人からの意見も、落ち着いて一度は内容を考えてみるような姿勢があってもいいでしょう。
感想を公開すれば、色々な意見が出てきても当然です。
作品を好きな人もいれば嫌いな人もいるし、好き嫌いとは別にただ何かを考えるきっかけになっただけという人もいるわけで、多様な意見を一概には否定できないという考えにたてば、作品を見ていない人の意見も簡単に切り捨てて終わりとはしないほうがいいと思います。
大切なのは意見を通して中身を考えることであって、わかりやすい図式にあてはめ意見を分類して決めつけることではないのですから、そこを冷静に考えられることが最も望ましいといえるはずです。


ただでさえ、アニメやマンガというのは大枠としての“アニメ”や“マンガ”という括りにされることで、先入観や偏見からの否定がおきやすいものです。
それはアニメの中の細かいジャンルの中にも持ち込まれていて、男性向けとか萌え路線とかBLだとか、細分化された中での対立的な意見が存在している。
アニメに偏見を持っているけれども興味が無い人よりも、なまじ好きなアニメがある人のほうが、嫌いなアニメにキツイ意見を持つ人がいるように思えるほどです。
アニメを知っているつもりでいるほうが、見ていないアニメについても何かと決めつけたくなるという心理があるのでしょうか。
これはアニメに限らずどんなことにも当てはまる話なんだと思いますが、自分か知っていること知らないこと両方に対して、謙虚な姿勢が必要なのかもしれません。
好き嫌いの主観を否定されることは時として過剰な防衛意識も喚起されるので、自分の意見にせよ相手の意見にせよ、きちんとお互いを尊重することも大切でしょう。

そう考えていくと、作品を見ているかどうかが問題となるような言葉が交わされているような場合というのは、実はそれ以前の過程や表現の部分によって回避できるようなこともあるのではないか、とも思えてきます。
確信的に“あらし”に来るような人は別にして、ですけどね。





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Last updated  Jun 1, 2010 11:20:27 PM
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