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カテゴリ:アニメなどの感想について
ほのぼの見ることのできるアニメ。 あまり道徳的な説教臭さがないのもいいですね。 最初の世界観さえすんなりと飲み込めれば、あとは問題なく最後まで楽しめるはず。
タイトルは「主人公が女子中学生で神様だ」というところからきているわけですが、エロ系や下ネタ系のラブコメアニメではありません。 メインは女子中学生三人組(+妹+氏神様)の日常系アニメで、「地方都市の女子中学生の日常」と「八百万の神様が存在している不思議な世界」が緩やかにつなげられている作品です。 ここでの神様とは物の怪などの類に近い感じで、数人?の明らかに神様として扱われている神様を除けば、妖怪が出てくるアニメと勘違いしても不思議ではありません。 もちろん怖い妖怪ではなく、ゆるキャラ系の方向ですけどね。 で、どこにでもいそうな唯の女子中学生がある日突然神様になって、本人は最初戸惑うんだけれど、周りもそれを特別異常なことだとは考えておらず、次第に本人も神様としての自分を自然と受け入れていくようになるというお話。 日常生活の中で起きることに神様の力が加わるとどうなるか?っていう話と、神様の世界の話が日常の生活に関わってくるとどうなるのか?という話の両輪で出来ていて、各エピソードごとにそのバランスがうまく調整されています。 キャラとしては、個人的には主人公の「ゆりえ様」よりは他の二人、憑依体質の「みつえ(光恵)」や神主の娘である「まつり(祀)」のほうが好みでした。 中学二年生で三人とも同級生という設定の割には主人公がかなり幼い感じに描かれていて、困った時や戸惑った時に指をかむしぐさや舌ったらずなしゃべり方など、これはこれで年齢的にはあり得そうなのですが、他がしっかり者として描かれているだけに落差が大きい。 弟がいることで見せる姉としての一面もあるなど、むやみやたらと可愛らしさばかりが強調されているわけでもないのですが、所々では子供っぽすぎるんじゃないかな?とは気になりました。 不快とまではいかない、なんか気になった・・・というレベルで。 あと、主人公たちの親や近所の町内会の人たちといった周りの大人たちが、妙に個性的でキャラが立っていたのは面白かったです。 どこにでもいそうな人たちっていうよりはよく出来た脇役あるいはモブといった感じで、時にはやりすぎ感も否めなかったのですが、こういう作品では主人公たち自身よりも周りの反応が楽しいということもあるので、そこが面白いのはいいことだと思いますよ。 見ている時に想定する周りの反応と描かれている反応で微妙にずれていて、あれ?そんな反応なの??という肩透かしを食ったような感じがあったというか。 いい意味でね。 他にも、どのキャラにでも言えることなのですが、この作品ではアニメ特有のキャラ作りをした声の感じが少ないように感じられて、台詞はもちろん芝居がかっているものの日常会話の雰囲気がよく出ていて心地よく感じました。 他のアニメに比べて、ちょっとスローテンポな台詞とかも多いのかな。 作品の舞台として描かれているのは映画の街としても有名な尾道で、明らかにそれとわかる山の斜面から見下ろす瀬戸内海の風景のほか、坂や階段が多い背景なども非常に魅力的です。(現実の尾道では作中のような神社に象徴される町というよりはむしろお寺が多く、お寺の町でもありますが) 日常風景を描く作品の背景に尾道というのは、逆に尾道なんていう個性が強くて特徴的な町が日常的であるはずがない・・・という気もしないでもありませんが、山があって海があって町がある変化の多い背景はゆったりと進む話のテンポを飽きさせず、適度な好奇心と安心感を満たしてくれているように思います。 作風と町の雰囲気はぴったりとハマっていて、とてもいいですよ。 特に自転車通学でフェリーに乗る場面なども何度か出てくるのですが、こういうのは自分が経験していなくとも見ているだけでどこか懐かしさを誘われる景色のような気がして、個人的にお気に入りの場面でした。 話数は全十六話で、原則一話完結みたいなエピソードが多いのですが、時系列ではちゃんと関連しています。 根本的には「女の子が好きな男の子に告白する」という筋があって、この男の子というのがかなりの変人であるという点を除けば、どこかで見たような話を手堅く丁寧に作ってあるような印象さえあって、今までにない斬新で奇抜なものが見たいのならお勧めはしません。 意外性よりは共感や納得で楽しむ作品だと思うわけですが、宇宙人が出てくる第四話なんかはまだ作品の感じもよくつかめていないタイミングでかなりぶっ飛んだ展開をみせるので、意外というか唖然としたという感じがありました。 他は結構楽しく、貧乏神の話や弟と妹の家出、神無月の話など印象深くてイイ話も多かったです。 正月の話もかなりお勧めで、そもそも私がこのアニメを見たのも、ネットでこの正月のエピソードが面白かったと書いてあるのを正月に見つけたのが縁だったぐらいです。 ちょっとした水着回ぐらいはありますが、無駄にエロいシーンがあるわけでもなく、かといって明らかに子供向けの“理解しやすいようにレベルを落としました感”もなく、家族そろっても見れるちょっといい話なんかが多いでしょう。 先が見たくて一気に見るというよりも、ちょいちょい息抜きしたい時に数話だけ見るとか、ふとあのシーンを思い出して気になるから見直してみたいとか、そういうのがお勧めかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 17, 2011 10:42:12 PM
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