「九歳の壁を乗り越え、落ちこぼされない為」
「高学年・中学・高校・・・などの学習理解」に必要な事、
それが、これまで、考え合ってきた学習論理語い・抽象語だったのですね。
このことを出たとこ勝負ではなく
意識して計画的に指導する、これが、今、学校教育に求められているのですね。
このことに関して、学者・研究者の意見をご紹介しておきます。
・・・・・・・・・・・・・
柴田義松さん(元・東大教育学部長)は、
「・・・・・『九歳の壁』というのは、4年生がそうなのだけれども、
戦前の壮丁学力検査を基にして、
太田尭さん(元・都留文科大學学長)が、こういうことを言っている。
20歳の小学校卒の青年が、
漢字をどれだけ知っているか、
小学校時代に学んだ事をどれだけ覚えているか、調べた。
そうすると、『4年生くらいまでのものは、大体、残っている』
と言ううんだね。
これは、結局
『概念』になると、残っていないのものが多い
ということでは、ないだろうか。
分数の入らない整数の段階の計算力とか、
漢字でも物の名前くらいの知識は残っているけれども、
概念は残っていない。
これを、太田さんは、
『文化的文盲』
だ言っています。
ひらがなは読めて書けて、簡単な漢字は書ける。
だから、『日本には、文盲はいない』というふうに
昔から言われてきたけれども、
そういう観点から考えると、現代人としては、
文盲と言わなくちゃならん人がいると思うんです。
そこらへんが、
今の学力論争の中で、はっきりさせられてないんですね。
文部省もそれはないし、
教育学者の間でも一般的にまだそこまでいってない」
(『子どもと教育』ルック出版、2004・4、87P)
と、語っています。
次に、元・児童言語研究会委員長の小林喜三男氏は、
「『行動密着言語』は、身に付き易いが、『知性言語』は、
指導によらないと身につかない」と言っています。
そして、行動密着言語で終わると、子どもは、教育の犠牲者になると言っています。
これは、落ちこぼされるからですね。
行動密着言語とは、日常生活の中で身に付く言語の事ですね。
これを日常言語と言っても良いでしょうね。
知性言語、これは、抽象語(学習論理語い・概念語)を指しています。
このことは、何度も引用してきましたが、下図がその事を語っていますね。
このようなことは、以前からあったのですね。下の文図をごらんください。
これは、1字1字のすべての教育漢字をを調査した科学的なものです。この実態が、入手できたので、勤務校で学校全体で調査をしました。
結果は、上の調査と、まったく同じでした。
このことは、NHK・TVの『漢字のゆくえ』の特別番組で放映されました。その時、僕の授業とコメントが、少しだけ、挿入されました。
このよう事があって、指導法の改善を求めて仲間と研究会を作ってやってきました。ですから、もし、研究をしてなかったら、僕の場合、漢字指導=漢字書き取りというやり方でやってきたかもしれないですね。
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