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カテゴリ:ハンカチ世代
『秋吉亮』
それでは改めて88世代の選手を一人取り上げていきたいと思います。 第18回はヤクルトのセットアップを務める速球派サイドハンド秋吉です。 秋吉は中央学院大学、パナソニックを経て2013年のドラフト3巡目で指名された投手です。 ちなみに広島も現場からの要望がなければ3巡目は秋吉か三上だったとの情報があったりなかったり(実際指名されたのは現在1番ショートを務める田中です)。 秋吉は1年目から一軍でリリーフとしてフル回転し、2年連続で6試合以上に登板して防御率2点台前半と見事な成績を収め、昨年のリーグ優勝に大きく貢献しました。 今年もセットアップを務めていましたが、オンドルセクの離脱もあってクローザーに配置転換されました。 まず投球スタイルを見ていきますと、直球(4割)とスライダー(4割)で8割を占めており、残りはシンカーが占めるなど典型的なサイドハンドらしい投手です。 また、速球派サイドハンドと記載させていただいた通り、球速は150キロを越え、アベレージも140キロ中盤辺りで推移するなど速い投手です。 また、これまでは左打者をやや苦手とする傾向にありましたが、どういうわけか今年は左打者に対して相性が良く、もともと分が良かった右打者にやや打たれているようです。 次に奪三振率ですが、縦の変化球こそないものの、スライダーで空振りを奪えており、昨年と現時点での奪三振数は投球回数を上回っているなど三振を奪える投手です。 続いて与四死球率は昨年4.01でしたが、今年は2.20と1年目と同じ推移に戻しており、今年のK/BBは5.11と非常に高い数字を記録しています。 そしてbatted ballですが、サイドハンドなのでてっきりゴロが多い投手なのかなと思いきや、実はbatted ballは57GB:37FB:8LD:15IFFB:4HRとFB%が46.3%でGB%(47.1%)と殆ど変わらない割合となっています。 この辺りはサイドハンドといえでも150キロオーバーの直球を駆使する投球が反映されているのでしょうか。 球威面は今年の被IsoPが.101、.118と本塁打の出やすい神宮球場を本拠地としていながらもまずまず良い数字を残しており、球威面も問題なさそうです。 三振を奪えて制球も今年は改善され、球威面も問題なしと来れば好成績なのも充実頷けます。 個人的には昔広島でクローザーを務めていた小山田を思い起こさせ、しかもパフォーマンス自体は秋吉の方が数段上でしょう。 しかしながらサイドハンドは消耗が激しく、短命になりがちなのでセットアップという激務な役割を任されていて心配していましたが(実際開幕直後は不調でした)、現在はクローザーに廻るなどある程度負担も軽減されるポジションに廻ったのは選手寿命を考える上でも非常に大きいと思われます。 また、来年のWBC日本代表にもリリーフ投手として期待されており、海外の選手相手にもその実力を見せつけることになるのか楽しみです。 ※ 秋吉投手のbatted ballデータはこちらからご覧いただけます。 ※ 前半戦の二塁手守備成績も公開しています。
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最終更新日
2016.07.21 20:34:35
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