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広島カープ考察

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2017.12.16
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カテゴリ:広島東洋カープ
『一岡竜司』

 今回はリリーフの一岡投手を見ていきたいと思います。
一岡は今季開幕には出遅れたものの、復帰して以降はリリーフとして活躍して59試合に登板するなど最も多くの登板機会に恵まれたシーズンとなりました。
成績は58.1回を投げて防御率1.85と抜群の成績を残しています。
それでは詳細を見ていきたいと思います。

 まず一岡の良いところはどの面でも良好な数字を記録していることにあります。
まず奪三振率は8.95と9.00には僅かに届きませんがそれに近い数字を記録しており、与四死球率は3.09とこちらも抜群に制球に長けているというわけではありませんが、フォークを武器とする投手にしてはそこそこ良好な数字となっています。
ちなみに奪三振率は大体8.00前後で、与四死球率は2014年は2.01でしたがここ2年は5.35、3.65とあまり良い数字ではありませんが、今季は改善されました。
ただどちらも良い数字ではありますが、抜群に長けているというわけではないようです。

 続いてbatted ballは61GB:48FB:14LD:26IFFB:1HRでFB%が50%越えと非常に高くなっており、典型的なFB投手と見て良いのではないでしょうか。
FB投手ならば球威が大事となりますが、実は一岡を支えているものこそ実はこの球威面にあり、球威こそが一岡の生命線と言って良いのではないでしょうか。
今季の被IsoPは.087と.100を切っており、昨季は後半からの復帰だったこともあって何と.036と長打を打たれない強みを持っています。
ちなみに2015年はこの球威面が欠けており、この年は.147と非常に高い数字となり、この年は呼応するかのように防御率4.14と芳しくない数字となっています。
また、投球の配分を見ていきますと、基本的に直球が65%、フォークが20%とほぼ直球とフォークのみの投球となっていますが、どちらも被打率は1割台となっています。
ただ意外にもフォークの空振り率は毎年さほど良いわけではなく、今季の空振り率は15%とフォークにしてはそこまで高くない数字となっており、この辺りは課題となっています。
ちなみに直球の空振り率は二桁を越えており、ほぼ直球とフォークのみの投球でありながら直球で二桁を越えるのは凄いことです。
他では投げる割合は7%程と少なめですがカーブも空振り率11%と高い上に被打率も低いようですが、今季唯一被弾したのがこのカーブでもあります。
ちなみにIFFB%34.7%と圧巻の数字で中崎を上回っており、FB投手で三振もそこそこ奪えて且つIFFBの高さを見ると如何に力で推せる投手であるかが分かりますが、さすがに出来過ぎかなと思うところです。

 今季の一岡は球威もあって奪三振率も高く、与四死球率も良いのですから好成績を残せたのも十分頷ける結果となっています。
ただ奪三振率と与四死球率共に抜群に長けているわけではなく、各球種の空振り率を見てもやはり来季活躍するには直球次第(球威)という点、フル回転したシーズンが実は今季が初めてで来季どう転ぶのか不透明なのが気になるところではあります。
更に上のステップを目指すのならばやはりフォークの空振り率をもう少し上げていきたいところです。
現状のフォークでも被打率は1割台ですが、フォークでもう少し空振りを奪えるようになれれば、更に圧巻の投球が期待できるのではないでしょうか。
個人的には現状のフォークともう一つ空振りを奪えるSFFのようなフォークの二種類を投げられれば更に安定してきそうですが、どうでしょうか。
若い今のうちは今の投球でも構いませんが、将来的なことを考えると引き出しを増やしておきたいところです。







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最終更新日  2017.12.16 20:48:24
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