|
カテゴリ:広島東洋カープ
『九里亜蓮』
今回は先発やロングリリーフなど便利屋として起用された九里について見ていきたいと思います。 昨季は35試合に登板して116.1回と先発並みに投げ、9勝を挙げて防御率は3.64と自身のキャリアハイとなる充実したシーズンとなりました。 今季は便利屋を返上して先発一本で勝負したいとのことですが、果たしてどうなるでしょうか。 まず奪三振率ですが、今季は7.50と多彩な球種で勝負するタイプのイメージがある九里にしてはこの数字は意外と高い数字で、これまでは5.50前後で推移していた奪三振率が昨季は一気に高くなりました。 ちなみに救援のみで抽出すると8.78(40回39奪三振)となり、リリーフとしてならば三振を奪えるようです。 次に与四死球率ですが3.71と3.50を上回っており、あまり良くはない数字となっています。 ちなみに先発の与四死球率が4.36で、リリーフならば2.45となっており、以前記事にて「九里が先発する際の投球はイライラさせられる」と書いたことがありますが、これが大きな原因と言えるでしょうか。 どうも先発だとリリーフの時のようなイケイケの投球ではなく、四隅四隅に投げようとしすぎている印象が強く残っています。 先発で投げる際にもリリーフの時と同じようにもっと堂々と投げられれば良いのに、と思うところです。 続いてbatted ballですが、141GB:65FB:22LD:18IFFB:4HRとなっており、GB%は56.8%と非常に多くのゴロを打たせており、一年目の頃から可能性を見せていましたが、一昨年からはっきりとゴロを打たせられる投手へとなりました。 そして被IsoPは.101と良好で、プロ一年目の頃と比べると十分に成長していることを窺わせます。 そして投球の割合ですが、直球が2割、ツーシーム3割、スライダー13%、チェンジアップやカットボール、カーブはそれぞれ1割、残りはフォークはとなっており、多彩な球種を操る九里らしくバラバラで変化自在の投球です。 ちなみにツーシームの空振り率が9%と意外にもかなり高い方の数字を記録し、チェンジアップも20%には届かないものの18%を記録しており、これが三振を奪える大きな要因ではないかと思われます。 特にチェンジアップは被打率も.197と優秀で、他にはスライダーも.167、13%と抑えられています。 本人は先発にこだわりを見せているようですが、投球内容を見ていくと先発よりもリリーフに専念した方が好成績を残せそうな気はします。 どうも先発になると制球を気にし過ぎなのか、丁寧に行こうとしすぎるのかリリーフの時の投球が出来ずにおり、奪三振率も与四死球率といった数字の面でもはっきりと表れています。 先発で投げる時でもリリーフと同じく140キロ前半~中盤(最速は151キロ)を投げられていたので球速を抑えめにしなければならないというわけでもなさそうなので、後は気持ちの問題なのかも?しれません。 先発として投げたいと思うのならばリリーフの時と同じように四隅に投げ分けようなどと変に考えずにストライクゾーンにじゃんじゃん投げ込むスタイルで投げて欲しいところです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.01.10 22:25:27
コメント(0) | コメントを書く |