|
カテゴリ:カテゴリ未分類
大町市を後にして、国道を南下。松本市から上高地方向へ進み、乗鞍高原に向います。
この日の宿泊は温泉宿「山栄荘」さんへ。 今年のゴールデンウィークにも来たので今年2回目の利用です。 民宿に泊まる事が無い私達夫婦が、唯一気に入って泊まる民宿さん。もう何年通って いるのだろうか? チェックインを済ませて、部屋の鍵をもらい、部屋に入る。畳にゴロンと寝転がり、 窓から見える乗鞍の空をぼ~っと眺めたり、少しウトウトしたり、テレビをつけて、 長野の地元番組を見たりと、普段の生活には無い時間を楽しむ。 一休みしてから露天風呂に入る。青い空をぼ~っと眺める。山の風と鳥の声だけが 聞こえるはずだが、リアルには国道の観光バスの走る音も聞こえる。 ただただ、時間だけが過ぎて行く。なんて贅沢な過ごし方なんだろう。 毎日、分単位で時間に追われ、事を成し得る為には1秒をも惜しんで追求する時もある 毎日から離れている快感。 一生懸命な毎日があるから、休暇は気持ちを高揚させる。判っているのだが現実から 逃避したい気持ちに包まれる。 午後6時半に宿の食堂で夕飯。何度も宿泊して、毎回ほぼ同じメニューだが、私は このメニューが気に入っている。これからもこのままのメニューであって欲しいと思うほど。 毎日晩酌はしない私だが、旅行の時ぐらいは夕食時にアルコールを頂くケースが多いのだが、 最近少しずつアルコールの量が減って来た。この日に関してはアルコールを注文しなかった。 酔わなくても、既にいい気分に浸っているせいなのかもしれない。 テーブルに出された料理は全て残さず頂きました。お櫃のご飯も全てたいらげました。 山の空気がそうさせるとは言いませんが、気持ち良く食欲が湧いていたのは事実です。 次の日、朝から露天風呂でまたぼ~っと贅沢な時間を過ごす。何も無い。何も無いのが 非常によろしい。山の空を見ていると、まるで空気の流れを眺めているようだ。 朝食を済ませて、ゆっくり身支度をして宿を出る。 松本市方向へ車を走らせ、穂高の方面に向う。清流と景色の良い大王わさび農場へ向うが、 NHKの連ドラの舞台になっているだけあって、凄く沢山の人が押し寄せて近づけない 状況だったので、早々に方向転換。「水色の時道祖神」を見学。 ワサビ農場には行けなかったが、近辺の景色は綺麗だし、用水路の水は澄んで綺麗である。 車を止めて用水路の傍まで行ってみる。澄んだ流れの中には水草が泳ぎ、見ていても 涼しげである。安曇野と呼ばれるこの一帯は、真夏でも冷涼な水が湧き出る名水地。 北アルプスの雪解け水は豊かな水量を保ち、清らかな水でなければ育たないわさび農場には もってこいの環境である。わさびは水が綺麗なだけでは育たず、豊富な養分が必要になる。 北アルプスの雪解け水は肥料などを必要とせず、美味しいわさび造りに必要なめぐみを もたらす。 そんな名水があれば、当然極上の酒と美味しい蕎麦がその土地にはあると言う事になる。 蕎麦粉に水を加えて練り、延ばして切る。蕎麦は素材の良し悪しが端的に現れる。 厳選された蕎麦粉があっても、仕込みの水が良くなければ美味しい蕎麦は出来ない。 勿論技術も大切である。木鉢で水回しを行う作業では、温度や湿度を見極めて加水量を 調整しなければいけない。 水回し・まとめ・練り・手延ばし・丸出し・四つ出し・延し・たたみ・切りの蕎麦打ち 行程全てが、手による蕎麦との会話になる。 信州そばの歴史は古い。勿論技術の奥も深い。名水が湧き出す北アルプスの麓の安曇野は シンプルな蕎麦の旨さを追求し、蕎麦好きが集まる激戦区である。 蕎麦屋が多過ぎてどの店から行けば良いのか迷ってしまうが、今回訪れたのは「上條」さん。 長野県安曇野市穂高5256-1 営業時間11:00~15:00 定休日 月曜日 まずは馬肉を使った桜カツと地酒の「大雪渓」大吟醸を頂きました。 桜カツは初めて頂きましたが、とても美味しいし、酒のアテに出された野沢菜の胡麻油炒めも かなりの旨さでした。日本酒好きの私は今回始めて「大雪渓」を頂きましたが、これが旨い。 北アルプスを仰ぐ北安曇野の地で酒を醸す大雪渓酒造さん。明治31年の創業だそうです。 地元の料理に合うお酒を造る事に情熱を注がれていると聞くこの酒は辛さの中の旨味を 追求した味わい。杜氏の方いわく、「毎年が一年生」と地道で真摯な酒造りが多くの方の 共感を得ているとか。あまりの旨さに、後でコンビニで大雪渓のワンカップまで購入して 頂きました。 さて肝心のお蕎麦ですが、奥さんは鴨肉の代わりに馬肉を使った「桜南蛮」私はもりそば。 風味と粘りの良い信州・八ヶ岳西麓の玄蕎麦を使用。芯の部分を挽いた一番粉を多く使い シャキシャキ感の食感ある蕎麦。まずは水蕎麦を頂き、蕎麦の味わいを堪能。 と言っても季節は夏。新蕎麦の時期に期待しちゃいます。 つゆは鰹節・宗田節・鯖節や利尻昆布を醤油で仕込む。すごくさっぱりした味わいです。 蕎麦にも酒にも、やっぱり水は大切ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年08月30日 00時58分44秒
コメント(0) | コメントを書く |