ベネズエラ国会がネット規制を審議、「閣僚暗殺」の誤報で
(CNN) 南米ベネズエラの国民議会は16日、インターネット規制についての審議を開始した。これに先立ちチャベス大統領も、テレビ演説でネット規制を呼び掛けている。
国営ABN通信によると、インターネット上で憎悪、暴力、殺人、クーデターをあおるような情報の扱いが論議の焦点となる。ただしネット規制のための新法は提案せず、報道に関する規定を定めた現行法に罰則を盛り込む見通しだという。
同国では先にニュースサイトのノティシエロ・ディジタルが「閣僚が暗殺された」という誤報を流し、後に撤回する騒ぎが起きた。チャベス大統領は週末のテレビ演説で「こうした(ウェブ)ページがどんなことでも思うままに言える場であってはならない」と力説、法律が破られたとして摘発に乗り出す姿勢を示している。
現地からの報道によれば、同国の司法長官も15日、「インターネットが無法地帯であってはならない」と述べてニュースサイトの捜査に着手したことを明らかにし、国民議会には規制を検討するよう求めていた。
インターネット規制について国民議会科学技術委員会議長のビヤルバ議員は、検閲や制限について話し合うわけではないと説明。問題視しているのは無責任な技術利用で虚偽の情報を広めることだと述べ、「表現と報道の自由は損なわれない」と強調している。
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