|
カテゴリ:カテゴリ未分類
彼女の北京土産の中華饅頭をレンジで温めて、仲良くパクついていた。日曜日で出社しなければならない緊急事件もない。酷くだらけた日曜日で、冬らしくなった寒気とちらつく粉雪だけが、冬を教えてくれていた。
「李強は言われている程、弱い首相じゃないわ」 と突然彼女は李金襴の烏龍茶を含みながら、教えてくれる。現場に居る彼女の情報はとても貴重であった。 「彼は副食を39名抑えている。蔡奇は42名。李峰は46名。皇帝陛下が突然何か起きたら、後釜を狙える好位置に居る」 「じゃ誰かと組めばトップに座れる位置か」 と僕は足し算しながら吟味する。 「蔡奇は敵を造り過ぎている。いざと言う場合、後ろから襲われる可能性が一番高いわ」 僕は何時も気弱そうな微笑を、おずおず浮かべている李強の貌を思い浮かべた。 「今までの党の慣例では、トップが北京を外交案件や視察で離れる場合は、首相は必ず北京に居て、万が一の不祥事を警戒していた。でる我等の李強首相は、必ずそんな場合は北京を離れて、重要じゃない地方視察か、陛下に付随して北京を離れている。これは皇帝陛下の指図というより、首相自らの意思で行っていると、私達は感じている。皇帝陛下に不必要な疑念を抱かせない様に」 「そんなに李強は臆病にふるまっているのか」 と僕は感心する。 「NO2の位置は薄氷の上を歩いているに等しいわ」 「蔡奇は首相の出身地の村を鉄条網で取り囲んだわ」 「ヒドイ圧力だな」 「やっと最近首相は先祖の墓を守る人員を派遣出来たわ」 「凄い権力争いだな。まず自分の先祖の墓を守らなくては入れないなんて」 「藩の争いでもある」 「周恩来は死去した際、自分の墓を分からない様に更地にしてしまった」 「そりゃ凄いな」 「でも毛沢東が命令したと言う噂もあるわ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.12.24 16:32:32
コメント(0) | コメントを書く |