522940 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

チラシの裏の幻視録

チラシの裏の幻視録

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

あぁさぁ

あぁさぁ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カテゴリ

バックナンバー

2024年05月
2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2008年11月15日
XML
カテゴリ:個人的なこと
こんばんは。

 本日は、午前中は子供の授業参観、午後から大学のセミナーに参加いたしました。
(結局、時間がなくてネスパスには行けませんでした。)


<午前の授業>

 午前は小学校の授業参観。
 学校の廊下には例年通り学年ごと、クラスごとに全員の「学習の成果」が張り出されておりました。

 5年生の長男は「調べ学習」。

 環境問題やエネルギーが得意な長男は、地球温暖化について調べた結果をまとめておりました。
 インターネットで見つけた過去数百年の地球平均温度上昇グラフ(1906年のところに赤い線がありデータが2005年までだったので、IPCC4次報告関連だと思う)を引用し、「人間の活動により二酸化炭素が増え、最近になって地球の温度が急激に上がっている。」と指摘。
 「僕は電気の無駄遣いをやめ、こまめに電気を消したい。」とまとめていました。

 最近、長男から廃棄物発電やバイオエタノールに関する質問も受けるようになりました。
 苦手なことにも努力で挑むやうになり、「いつの間にか成長したなぁ」と感じることが多くなっています。

 今回の「調べ学習」で少し残念だったのが、「1906年から2005年に何度上昇したのか」がレポートに記載されていなかったことでした。
 帰宅後、「グラフはあったけど、100年間でどれだけ上昇したかわかる? 0.74度だよ。このままだと2100年には6.4度上昇するという話もある。 さあどうしようか!」と不足箇所をフォローしながら、問題を提起。

 最近、某セミナーで大学の先生が「最近、学生の知識・思考レベルが極端に落ちている。勉強もしないし、自分で考えようともしない」と悲壮感たっぷりに話されておりました。
 少なくとも自分の子供達にはそうなって欲しくないと思い、こんな風に「自分で考え、行動させる」機会を与えるようにしています。



<午後の授業>

 午後は東大武田先端知ビルで「科学技術と報道を考える」セミナー。
 講師は朝日新聞記者の徳山さん、元読売新聞論説委員の中村さん、原安委事務局の佐田さん。コーディネーターは斑目先生。

 朝日の徳山さんは(講演はあまりうまくありませんでしたが)「ジャーナリスト宣言」そのものといった方で、トムスク7や広島に関する話に、取材への熱意を感じました。
 「こんなに優秀な記者がいるのに、何故朝日新聞はああなんだろう・・」と思いました。(実際、朝日には優秀な記者も多い)

 元読売の中村さんは、エネルギー関係雑誌においてマスコミの変な報道を指摘するコーナーを持たれている方。
 最近、同コーナーで柏崎刈羽7号の地震影響評価に関する朝日と毎日の記事を比較し、「同じ事実を基にしても、見方が異なると記事は全く異なる」と指摘していました。(ちなみにこの元記事、私も読み比べたのですが、読売・朝日・産経・日経はほぼ似た内容で「安全性」を示す記事。毎日だけが逆方向で、重要度の低い機器の問題を大きく取り上げていました。)
 私はこれまでに何度も中村さんの講演をきいており、まぁいつもの内容(こんな変な記事があった、(^_^;)でありました。

 佐田さんは過去に記者の経験があり、今は逆に情報を出す立場。原子力学会のマスコミ調査分科会主査をされています。発表内容は原子力開発黎明期から現在までの朝日新聞社説と中学教科書の原子力に関する記載をとりあげ、その変遷を追ったもの。


 面白かったのが以下の話。

1.トクダネとバカ記事は紙一重?

 「たまに一部の新聞が、非常におかしな記事を掲載することがある。他の新聞社はばかばかしくて取り上げないのだが、それを『他が取り上げないトクダネ記事』だと思ってしまう人もいる。」
 (あるある! 北海道新聞とか北海道新聞とか北海道新聞とか! 「他の新聞社は国の圧力があって載せないのだ」「スポンサー企業からお金がもらえないから載せないのだ」なんて言う方(大抵左寄り)もいらっしゃいますよね!)


2.チェルノブイリ事故前後の社会新報に見る認知的不協和の低減。

チェルノブイリ事故前:
  「ソ連の原発は危険な日米の原発とは構造が全く異なり、極めて安全性が高い。」

チェルノブイリ事故後:
  「構造が違っても同じ原発である。危険であることには変わりない。」


 (ソ連の原発はよい原発。しかし事故後は・・・あれ? なに、この素晴らしいご都合主義。流石に会場から失笑がこぼれました。これを引き継いでいるのが社民党なのは言ふまでもありません。(笑))


3.昭和29年の中学社会教科書。

 「歴史は原子力以前の時代と、原子力時代との二つにわかれ、原子力以前の時代は、すべて、広い意味で人類の未開の時代にいれられることになるであろう」
 (原子力反対時代に育った私は、これには驚きました。科学技術万能幻想大全開、と言ふ感じです。講演者佐田さんの「この会場にいる原子力関係者の殆どは、この世代の人たちなのでは?」との発言が意味深でした。)


4.マスコミの報道しない安全実績。これが勝利の鍵だ!

 「メディアリテラシーの不足が言われるが、国民の多く(一部除く)はきちんと新聞・雑誌・TVの情報の違いや、真偽を理解し、判断を下しているのではないか?」
 「データでは朝日新聞の社説の内容と世論は一致しない。世論を変えるのは事実。原子力はきちんと安全に運転を続けていれば、国民は安全性を理解してくれる。」


5.反対派と推進派の大声合戦

 「刈羽村でのプルサーマル反対は、反対派の声の大きさと地元マスコミ(新潟日報)の影響が大きかった。東洋町の件も同じ。明らかに間違った主張に対しては、推進側も声を大にして反論すべき。今後、自治体の最終処分場調査受け入れの話があった場合には、推進側の積極的な活動が必要。」


6.同調して騒いで、「はい、私はエコロジストです!」

 「環境問題がマスコミに取り上げられることが多いが、『そうだよね、困ったね』と同調するだけで(行動したつもりになり)、実際に行動に移す人は非常に少ない。思うだけではなく、行動しないと意味がない。」
 (思っても、口で言っても、行動(ただ騒ぐことじゃないよ)しないと全く意味ありませんよね。同感。)


7.週刊誌記者は正常な記事では食っていけない

 「過去に週刊ポストに伊方発電所の出力調整運転をチェルノブイリと同一視し、『気が狂っている』と批判した記事が乗った。明らかに間違った記事だった。週刊ポストの編集部のメンバーの殆どは非正社員。面白い(=売れる)記事を書けない記者はすぐに切られてしまうため、危険を煽る記事しか書けない のだとポストの記者から聞いた。」
 (だからあんなくだらない記事ばかり書けるのか・・と納得しました。)
 

 今回は初めて会場から質疑応答に参加し、マスコミの過大報道や脚色について佐田さんから納得する回答を頂きました。「マスコミが原子力に厳しいのは、国民の不信感が払拭されていないことを反映したもの。安全は決して報道されないが、国民はきちんと見ている。安全に運転を続けることが国民の理解に繋がる。」とのこと。

 今回もなかなかためになるセミナーでありました。(今日は長文でありますね。)







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年11月16日 02時20分26秒
コメント(0) | コメントを書く
[個人的なこと] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.