「道の駅」について、国土技術研究センター
(JICE)の研究報告を見ると、「道の駅」は、
ドライバーが 24 時間利用できる「休憩機能」
として、道路や地域の情報を提供する施設と
しての「情報発信機能」として、道の駅を接
点に活力ある地域づくりを行う「地域連携機
能」の 3 つの機能を基本コンセプトとして有
し、この 3 つの機能による相乗効果から
「地域とともにつくる個性豊かな賑わいの場」
を創出することが求められている、とある。
そして現在「道の駅」は、全国で1154箇所に
広がっている。
近年「道の駅」は、道路利用者への単なる
「休憩機能」を持った施設から、地域住民の
ための交流施設や防災施設、そして地域創生
における拠点へと、今やその役割りは大きく
変貌しており、地元の特産品や観光資源を活
かして、多くの人々を迎え、地域の雇用創出
や経済の活性化、住民サービスの向上にも貢
献している。
地元の農水産物や土産物を集めた直売所や
フードコートなどが入る商業施設やそのほか、
イベントもできる広場やドッグランなどを整
備する道の駅もある。
そんな「道の駅」だが、この度、湘南発の
道の駅となる「湘南ちがさき」の起工式が行
われた。オープンは2025年7月の予定で利用
者は年間200万人、売り上げは約11億円を見
込んでいる。
毎日新聞によると、同「道の駅」の商業施
設には湘南の海の輝きをイメージしたガラス
張りのデザインで、特産品の直売所、フード
コートなどが入る。情報発信は、市の観光案
内にとどまらず、近隣自治体とも連携し、
「観光客がより湘南を楽しめるようにする」
という。敷地内の植栽などを工夫し、ハワイ
のテイストを盛り込む予定。
また、朝日新聞によると、同「道の駅」は、
新湘南バイパス茅ケ崎海岸インターチェンジ(IC)
が、鎌倉や江の島、箱根などを車でめざす湘南観光
の起点でありながら、茅ケ崎が「素通り」されてし
まうことへの危機感から構想され、16年に市が基本
計画を策定。当初は19年開業をめざしていたが、
用地買収の難航やコロナ禍で見直され、6年遅れの
25年7月開業予定となった。地域の雇用創出や経済
の活性化、住民サービスの向上に貢献するという。
(参考資料)
国土技術研究センター(JICE)の研究報告【「道の駅」の多様な機能展開について】