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テーマ:アニメあれこれ(27216)
カテゴリ:★アニメ・本・映画
『蟲(むし)』見慣れた動植物とは違う、時にヒトに妖しき影響を及ぼすもの。蟲師(むしし)は、それらを調査し在るべき様を示す。ヒトと蟲の世を繋ぐ者、蟲師ギンコの旅の物語。蟲師 続章 第3話「雪の下」雪深い山の宿に泊まるギンコ。この辺りの雪は面白いのだという。宿の娘の妙(たえ)に絵を見せてユキムシの類の話をする。ここは種類が多い。ユキナラシは動物の足跡に住み着く蟲。足跡を消してしまう。ユキダンゴムシは雪の上を転がって雪玉を作って移動。雪玉が大きくなると木にぶつかって軽くする。人にぶつかることも。雪崩の原因になることもあり案外怖い。 楽しそうに話を聞く妙に一番珍しいのはこいつだと話す。群れで行動して動物の個体を特定して纏わりつき皮膚を刺して体温を少しずつ奪う。取りつかれた個体の周辺にはいつも雪が降っているように見えるので、トコユキムシと呼ばれている。体温は下がるが命を落とすことはなく春になれば自然と消える。それを聞いた妙は心当たりがあると言う。来る途中にあった雪に埋もれた家、友だちが住んでいるのだと言う。 あの子がいるから家は雪に埋もれてしまった。ギンコは妙とその家を訪ねる。その子、トキはこの冬のはじめに妹を湖で亡くした。それから少しして気づいたら、トキの周りにだけいつも雪が降るようになっていた。雪に覆われた家に白い顔のトキがいた。暖かくすると皮膚が焼けるように痛むと言い家の中はとても寒かった。 寒いのは感じないとトキ。いつからかとギンコに聞かれ、風のない雪の晩に外で気配がしたので、先ごろ湖に落ちた妹が戻ったのかと思い戸を開けた時、雪が体の中に吹き込んだ気がしたと答えた。それ以来あたたかいものに近づけなくなって寒さや冷たさは全く感じなくなった。それからずっと周りに雪が降っている。 別に何ともないとトキは言ったが手は凍傷をおこしかけていた。温めないと今に手足を失うぞとギンコ。火傷しそうに痛いのは感覚を惑わされているだけだと言うがトキはこのままでいいと言う。雪の中、湖に魚を捕りに行くトキを妙が追いかけて身体を大事にしなよと言う。舟を出したトキは雪が融けずに湖に沈んで行くのを見る。妹のサチのことを考えていたら氷に乗り上げ湖に落ちてしまった。 トキが落ちたあたりには湖に雪が降っていた。深くて潜れず日も落ちた。トキは見つからなかった。その夜は冷え込み、湖は一夜のうちに厚い氷で覆われた。湖の氷は冷えて縮んで割れた。するとトキが家に戻って来た。母が妙に知らせる。凍傷を負って戻って来たがまた出て行ってしまったと聞いて手分けして探そうとギンコ。早く治療しないと手遅れになる。 妙が湖でトキを見つける。湖の底の雪の下で眠っていたんだとトキ。サチもまだこの底で眠っているのかもと言う。氷が割れる音で目が覚めたがサチは目が覚めなかったのかもしれないから行って助けると言うトキに、妙はサチはあの時、トキが引き上げて腕の中で冷たくなって死んでしまったでしょうと言う。そんな覚えはないとトキ。妙が止めようと近づくと氷が割れて妙が湖に落ちた。 トキが妙を湖から引き上げた。妙をおぶって家に運ぶ。背中が熱い。妙の心臓のあたりが熱を持っている。まだ間に合う。まだ......トキは妹のサチが自分の腕の中で冷たくなっていたのを思い出した。涙が頬を伝う......頬が冷たい、息も白くなっている、手足が痛い、寒い、寒くてたまらない。 ギンコがトキと妙を見つけた。妙の体温で温められてトキの感覚は里に帰りつくころには正常に戻っていた。そして彼の周りに常に降っていた雪もいつしかやんでいた。 ふたりとも凍傷を負ったが妙は軽くすんだ。トキの傷は酷く手足の指を何本か失ったが生きて戻っただけで奇跡と言えた。湖の底で気がついたら綿布団みたいに雪で覆われていた。きれいだったとトキは言った。出発するギンコを見送るふたり。春まで十分気をつけるようにと言うとトキは、わかってる、ここではまだまだ冬はこれからだからねと言った。 四季の大半を白い雪で覆われる地では、水や地よりも多くの異形が雪に潜む。 雪の上に、雪の中に、雪の下に。 ☆次回 「夜を撫でる手」 ★トキを救ったのは妙の体のぬくもりだったのですね。いいお話でした。私のところも冬はけっこう雪が降ります。時に迷惑だったりするけど、降り積もる雪も雪の結晶も、神秘的で美しいです。何かいても不思議でもないようなw ところで雪の下といえば、こちらも神秘的で美しいです。 「季節の花 300」 http://www.hana300.com 【ユキノシタ】 花言葉は「恋心・切実な愛情」 2月8日、12月4日、12月6日の誕生花 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.04.22 22:38:53
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