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<続き・・・第14回目~最終回~>第一回目は5月14日
幼児園から帰ってきた長男は、部屋の真ん中にあった <パンチ人形>を指差して言った。 「これ、片付けてよ」 「えっ?」 それは昨日まで長男吉朗が、バシバシたたいて、投げ飛ばしていた<パンチ人形>だった。 すぐに片付けなかった私に、吉朗は強く言った。 「もう吉朗は、これいらないんだから!!早く!早く、片付けてよ!」目に涙をためながら・・・ 私は、吉朗を胸に抱きしめた。 目からは、大粒の涙がポロポロと流れ落ちた。 どんなにつらかったんだろう。 どんなに頑張ったんだろう。 それほどまでも私のことを愛し、私の思いを叶えるように生きたのだろう・・・ 今でも時々夫と話す。 確かにつらかったかもしれない。試練だったかもしれない。 でも、たくさん楽しいこともあったこの時の思い出。 成長の人生の<大きな糧>になったことは、間違いない。 ずっと月日が流れ、私は幼稚園の先生に何気なく言ったことがある。 「吉朗って、泥んこ遊びやらないんですよね。昔から嫌いで、もっと元気にどろどろになって遊んでほしいんですけどね。」 先生はちょっと怖い顔をして、諭すように私に言った。 「お母さんがそんなんではダメよ!一番子どもの個性を認めてあげなきゃ! 吉朗君は他にいっぱいいいとこあるのよ!工作なんて、すっごい得意じゃない。 もっともっといいところを見てあげて。 わるいところなんて、見なくていいの!」 はっとした。 もうこのときは、<短所を見ずに長所を見る>ってこと、わかっているつもりだったのに、わかっていない私がいた。 このときの言葉は、私は生涯忘れない。 「ありがとう!落合先生」 今日の朝、長男は出掛けに言った。 「今日ね、かあさん。ボクすっごいでっかい泥団子つくるんだ! 昨日はさあ、投げて割っちゃったから、もっとすごいのつくるんだ」 <おしまい> 1回目から全部読んでくれた方!どうもありがとう! これは全部、ホントのホントの話です。(最後はタイミングよすぎて私もビックリでした) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年06月04日 16時07分13秒
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