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テーマ:楽天写真館(354841)
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花壇は薄化粧したように凍てついている 足元の土を下駄の先でそっと踏むと 霜柱がシャリと儚い音をたてて崩れた 硝子の破片のような霜柱を つまんで手のひらに乗せると それは朝日を浴びて まるで幼子の瞳のようキラキラ光った 霜柱は瞬く間に溶けて 小さな水たまりになった ひんやりした感覚の中に ふと不思議な温もりを感じた この温もりは 私を春へ誘うようだった 過ぎた日の悲しみは 厚いコートを脱ぎさるころには 消えて行くのかもしれない お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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