業務用として使われるお米【No.27 新潟県産 みずほの輝き 無洗米 感想】
2kgの繋ぎを考えるのは楽しいkomenuma家では、米を買う時に一つだけ決めたルールがあります。「子どもの学童弁当の時期は、極力おにぎり🍙好適米にすること」そのため、春・夏・冬休み期間中はさっぱり系のお米や、確実性のない初見銘柄は注文せず、極力こしひかりでまとめたいと思っています。いっそのこと、この時期の米をすべてミルキークイーンとゆめぴりかにしてしまえという気もしますが、あれ、家庭内で食べるのは飽きるんですよね。。。このブログで紹介したい品種を考えながら、パズルのようにちょっと先まで計画を立てるのが楽しいのですが、いまの消費度合いからいくと、一つくらい計画外の2kg位のお米を先に確保しても良さそうだという結論になりました。実は、2kg米でスーパーでずっと買いたいと思っていたものがありました。なので、↑の結論は物欲ありきのものでいろいろ間違えているかもしれません。(※そして、次のお米も予定外の2kgの単独米です。間違いでした。)komenumaの生活圏にある、スーパーの「ライフ」で2kg米のみ扱っている品種に、新潟県産の「みずほの輝き」という商品があります。ライフのパッケージは、「ゆめぴりか」や「つや姫」等の一部例外はあるものの、精米業者に関わらず基本的にはほぼ同じデザインで、「こしひかり(新潟/石川)」「あきたこまち」「ひとめぼれ」「ななつぼし」「こしいぶき」「つがるロマン」あたりが、色違いのパッケージで並んでいます。5kgが主体で、需要がありそうなものは2kgと10kgのパッケージがあるんですが、不思議なことに「みずほの輝き」は2kgだけ。その分、ちょっと気になっていた品種です。というわけで、昨秋の「こしいぶき」以来久しぶりに、「新潟米図鑑」を紐解いて紹介できる銘柄です。「業務用米」ってなに?タイトルに「業務用として使われるお米」と書きましたが、お弁当やコンビニおにぎり、外食などで使われることを想定して作られている米のことを、「業務用米」と呼びます。これらのお米は、銘柄などの表記が義務付けられていないこともあり、家庭用とは異なりそれなりの食味を持ちつつも低価格であることが要求されます。ブレンド米が多いイメージがありますが、必ずしもそうではなく単一銘柄で、それなりに品質の高いものの中で、業務用として使われることも多い産地や品種も結構あります。山形のはえぬき、栃木のこしひかり、茨城のあきたこまちなど、名の知られた銘柄がその代表例だと聞くと驚かれる方がいるかもしれません。大手コンビニのおにぎりははえぬきが多いなんて話もあります。一方で、最近では最初から業務用米としての活用を考えて品種改良されていることもあります。多収量であれば、その分価格を安くできることから、「食味が良くて多収量」な米を開発することが行われており、これまでに紹介したお米だと、民間品種の「みつひかり」等はそれを目指したものですし、今回紹介する「みずほの輝き」も同じようなカテゴリーになります。これらの業務用米として開発された米の中には、大手スーパーの比較的価格の安いラインで家庭用として販売されている例も、近年では散見されます。その一つが、ライフで見かけるこちらの「新潟県産みずほの輝き」、あとはサミットで売られる「宮城県産萌えみのり」なども同じようなラインです。西友では、先日紹介した「佐賀県産夢しずく」が売られていますが、こちらも佐賀米のホームページを見る限り、業務用米としての用途が意識されているようです。業務用米のさらに細かい世界については、以下に、詳細な説明をしている関西の業務用米取扱業者さん、「みどりフーズ」さんへのリンクを貼りますので、興味のある方はどうぞ。https://midorifoods.com/gyomuyomai-kaigo/melit-to-youto/「みずほの輝き」の特徴上越市にある農研機構の北陸農業試験場により開発され、2008年にデビューした品種になります。2010年より、新潟県の産地品種銘柄に指定されています。「新潟米図鑑」によると、晩生種で、かつ位置づけとしては、「コシヒカリ」「新之助」よりは一段下がり、「ゆきんこ舞」とともに、家庭米よりはやや業務用に近い位置づけにあるようです。 出典:新潟米図鑑 p14https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/186515.pdf新潟米図鑑の説明を引用すると、「食味が優れた晩生品種です。粒が大きく艶やかな外観で、冷めても美味しいことからおにぎりやお弁当用にも適しています。『コシヒカリ』より外観は優れ、うまみは同等で、硬さは柔らかめです」とあります。新潟米図鑑にあるチャートとしては、こしいぶきにやや近い感じの方向性になります。裏面はこんな感じ販売者は、新潟県に本社を置く「諸長」さんでした。ライフでは、コシヒカリやこしいぶきが通年のラインナップにありますが、こちらも諸長さんです。精米はこんな感じです。諸長さんなので、NTWR(タピオカ)方式の無洗米です。粒は大きく揃ってました。令和5年度産の特徴で白みが目立つのは確かです。おそらくほぼ2等米です。今年の新潟米についての厳しい状況は聞いていましたが、この品種もその通りです。先日、三多摩食糧卸協同組合さんの「かわら版(2024年1月15日号)」を偶然見かけたところ、結構驚く結果が出ていました。令和5年11月現在の品種別1等米比率が集計されていたのですが、だて正夢(97.6%)、そらゆき(97.4%)、銀河のしずく(97%)など、北日本では90%台後半の数字が出てきています。新潟県産米も、新之助(5位、94.9%)だけは貢献していました。が、ワースト5に、九州米に並んでこの「みずほの輝き」(11%)とこしいぶき(14.5%)が含まれていました。なので、今年の出来だけでこの銘柄を評価するのは可哀想かも知れません。それでは、いただきます。ひとくち口にしてみました。粒感が大きいけども薄味であまり甘みは感じず、あまりこれまでに味わったことのない感覚です。「結びの神」と比較的近い方向性なのかもしれません。「コシヒカリと同等の食味」というのは、残念ながら違うんじゃないかなと感じました。お米そのものよりも、おかずと一緒に食べたい米という印象です。今回も様々なおかずと合わせてみましたが、味の濃い肉系のおかずには負けてしまいます。三色ごはんのうち、鶏ひき肉がギリギリでセーフ(豚だったら負けたと思います)、炒り卵と焼鮭はちょど調和する感じでした。あとは、麻婆豆腐丼を一回作りましたが、食感がいいため米の味は強調されないものの良かったです。カレーなど、汁掛け物のベースにするのは良さそうです。さっぱり味の面からは、朝ごはんに向いているのは確かで、明太子との相性は良かったです。komenuma嫁は、卵かけご飯との相性の良さを強調していました。一つ失敗したのは、2kgを短期で消費したため、おにぎり等の冷ご飯で食べる機会がなかったことです。これだけ粒が大きければ、水分保持などの意味で、また違う好評価になるのかもしれません。ごちそうさまでした。購入はこちらから本文でも書いた通り、「ライフ」では2kg袋に限り通年のラインナップで購入することができます。ただし、ライフは関東圏・近畿圏の都市部への出店が圧倒的に多い一方で、その他の地方には出店していない店舗のため、一応中身が同じ商品を貼っておきます。成城石井酒販さんが、この商品と同じ「諸長」さんのみずほの輝きを5kg袋で扱っています。送料込みで5kg3200円という価格帯、魚沼・岩船・佐渡などの地域ブランドのない、その他新潟県産コシヒカリよりやや安いというおおよその立ち位置は、ライフと同じです。【送料込み】【W】諸長 新潟県産 無洗米 みずほの輝き 5kg価格:3,200円(税込、送料無料) (2024/2/26時点)楽天で購入