季刊民族学
「みんぱく」の名でしられる大阪の国立民族学博物館が、研究と博物館活動の支援・普及のひとつとして監修・発刊する「季刊民族学」1977年10月の創刊で、今現在(第135号)も刊行され続けているこの本。基本的には「国立民族学博物館友の会」の機関誌なので、友の会に入会すれば定期的に配布してもらえ、博物館の入館無料や割引などの特典のほか、会員には様々な特典がありとても魅力的なのですが、何せ極北ニッポンのあたくし。。。けど、みんぱくのミュージアム・ショップ・サイトでバックナンバーが販売されているので、興味のある方はぜひぜひ。僕がこの本を知ったのはオークション。結構古い号がまとめて出てて、一目みて悩殺された僕はこれは間違いなく絶版だと勝手に決め込み「これはマズい!!」と何も調べず速攻でまとめて落札。後でチェックすると普通に売ってるし。。。ってかまだ続いてるし(苦笑内容はというと、世界のあらゆる民族をフューチャーし、さまざまな視点と角度からそれぞれの文化・風習を細かい取材・研究を通して論じる、さながら広く一般向けの学術雑誌。研究書のような小難しさはなく、分かりやすくひとつひとつを掘り下げた専門的な記事は、民族性の違いをそれぞれ楽しみながら学び、読み進められるものとなっています。中でも、タイ北部の山岳地帯に住むカヤニ族。(一般的にはパダウン族で知られるいわゆる首長族。かれらは近隣ミャンマーの シャン族がもつシャン語で「首長」を意味するこの呼び名を嫌い、カヤニと 自称しているということ。)かれらの首輪の意味を探る取材においては、僕等近代社会で広くイメージされている点などについて、具体的な方法と検証によって明確な回答をしながら、きらびやかな身体装飾品がもつ生きる上でのとても大切な意味合いを、鋭く洞察している点が興味深い。基本的には一生外すことがないと言われるカヤニ女性の首に巻き付けた金環。三つしかないとされる例外のうち、環の補強の為に焼きをいれる際、呪医師によって外された首輪を再度取り付けるまでの重要なプロセスがとても丁寧に伝えられています。そのほかにはコートジボワールの「アニ人の成女儀礼」、中国やベトナムの山岳地域で一晩中男女が恋歌をかけ合う「歌会」などの通過儀礼的なものからペルー・アマゾン地方の「幻覚性植物と癒し」、ラオスの「吸管酒とモミガラ」など諸民族がもつ「嗜好と精神性」についてなどまた、「土器圧痕から推理する」などの縄文時代の編み縄技術を調査・研究し、土器に押し付けた編み物や衣服などを実際に製作したりと、その記録の幅は多岐にわたり現代の生活文化にもほぼ共通する、素朴で本質的なものにも焦点をあてています。さらには北西太平洋において「かつおの一本釣り」を操業する日本の漁師も取り上げている。遠洋漁業、ましてや竿一本で巨大なかつおをバンバン釣り上げる人達は、日本の中でも数限りなく少数な生活スタイルだ。こうみると「民族」という解釈をある意味もっともっと広く大きく捉えることで、単に国家やマイノリティではなく、生きるため、純粋に知恵を生み工夫を生み、また、その方法を積み上げてきた、ごくごく自然な成り行きで、人はそれぞれ「違い」を作りだしてきたんだと感じる。それはこの本を発見した最初の時点で感じてたことかもしれないな基本ジャケ買い推進派の僕は、オークションでいっちゃん始めに目に飛び込んだ第61号の表紙に完全に心奪われてたから。。。堅い「民族学」の横に海女さん。。。たしかに異様なスタイルだよね(苦笑日本の沿岸地帯に住む少数民族だわwオレどんな有名雑誌の表紙になってる人よりこのおばちゃん誇れるわ~214Co. PROFESSIONAL BODY JEWELRY [トゥーフォーティーン・カンパニー]http://www.two-fourteen.com/…………………………………………………………Tel: 011(223)7633 (13:00~20:00/水曜定休)札幌市中央区南3条西9丁目交差点角2階