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テーマ:仮想通貨(1572)
カテゴリ:仮想通貨
こんにちわ。
今日は、特別編ということで、昨日のコインチェックGOX事件に絡んだ用語の説明をしたいと思います。 (→『GOX』についてはこちらの記事参照) ① マルチシグ マルチシグネチャ(=複数署名)の略語です。 簡単に言うと、お金を取り出すのに複数人の認証が必要になるシステムです。 NEMでは、1つのNanoWalletを複数人で管理するためにマルチシグの機能が備わっています。 誰かがお金を送金しようとすると、そのことが共同管理者にも通知され、認証を要求しますので、一人のPCがハッキングされたとしても資産を奪われる可能性は低くなります。 取引所に対し、NEMはこのマルチシグの設定を推奨していましたが、コインチェックは未対応だったため、昨日の会見でも記者からの質問に返答できないという場面が多々ありました。 ② コールドウォレット 仮想通貨をオンラインではなく、オフラインで保管するウォレットシステムです。 形態としてはペーパーウォレット(発行した印刷物と資産を紐づけ)やハードウェアウォレット(PC、スマホではなくウォレット専用のデバイスに保管)があります。 逆に、常にネット環境にさらされるウォレットをホットウォレットと呼び、webウォレットやPC、スマホのデスクトップ(モバイル)ウォレットはこちらにあたります。 特にハッキングの標的となりやすい取引所は、仮想通貨をコールドウォレットで管理することが必須と言えます。 コインチェックも対外的にはコールドウォレットで資産管理していると宣言していましたが、実はホットウォレットで管理してしまっていたようです。 ⓷ ハードフォーク 日本語では『分裂』と書かれます。 どういうことかというと、Aという仮想通貨の台帳①にこれまでの取引を記録してきたとして、あるページを境に全く同じコピーの台帳②を作ってしまうことです。 【例①】 ビットコインでは、台帳①は『ビットコイン』のまま存続し、台帳②としてビットコインから分裂した『ビットコインキャッシュ』が生まれることになりました。 これは、現状のビットコインのあり方に反発する開発者達が、文字通りビットコインから分裂した結果です。 【例②】 一方、イーサリアムでは、コピーである台帳②が『イーサリアム』として存続し、台帳①は『イーサリアムクラシック』として切り捨てられることになりました。(切り捨てと言ってもこちらはこちらで存続しています) イーサリアムのケースでは、『DAO』という仮想通貨プロジェクトで大量のイーサリアムが盗まれたことを受け、盗まれたことをなかったことにするため、台帳をさかのぼってコピーの台帳②を作りました。 今回、コインチェックの件でハードフォークという言葉が出てきたのは、言わずもがなイーサリアムのように、盗難をなかったことにするハードフォークをするかが論点となったからです。 結論として、NEM財団はハードフォークをしないと明言しています。 ハードフォークで盗難をなかったことにするというのは、開発陣に権力が集中していることを意味し、これはブロックチェーン技術の根本理念(権力を分散する)に反するからということでしょう。 ④ レンディング レンディングは「貸仮想通貨」のことで、我々が買った仮想通貨を取引所に貸してあげる代わりに利息を受け取るシステムです。 コインチェックではレンディングのサービスがあり、年率で数%のリターンがあったようです。 このため、大量の仮想通貨をコインチェックに預けたままの人が結構いたようですね。 (だからこそ狙われたのかもしれませんが…) 今日は昨日の事件に関連して、いくつかの用語を紹介しました。 少し難しい内容になりましたが、仮想通貨はまだまだ黎明期ですので、自分の資産は自分で守りましょう。 あと、NEMberとして一言… 今回の事件はコインチェックのセキュリティが甘かったということで、NEMにセキュリティ上の欠陥があったわけではありませんので、あしからず。 用語集のバックナンバーはこちらから。 →仮想通貨用語集 vol.1 →仮想通貨用語集 vol.2 →仮想通貨用語集 vol.3 →仮想通貨用語集 vol.4 →仮想通貨用語集 vol.5 →仮想通貨用語集 vol.6 →仮想通貨用語集 vol.7 Zaifではマルチシグ採用されてます(よね?)。 仮想通貨ランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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