今年【
ニューヨーク・ドールズ】の復活も嬉しかったな。
なーんちゃって、70年代この人達が出てきたときは、あのメイクとルックスが馴染めなくて、聴く気になれず食わず嫌いしていました。グラムロック期の【
マーク・ボラン】や【
デヴィッド・ボウイ】に対してはさほど抵抗がなかったのに何でだろう。
それはマーク・ボランのメイクには色気とお茶目さがあり、デヴィッド・ボウイには流麗さがあったのに比べて、ニューヨーク・ドールズにはどちらも存在しなかった。彼らのメイクには日本の少女漫画から飛び出してきたような、実在感のないキャラクターのように見えました。案の定1stのアルバムカバーは日本人のメイクとカメラマンの手による物だった。
当時のロック雑誌〔ミュージックライフ〕や〔音楽専科〕のグラビアページにも大々的に取り上げられていたと記憶しているけど、人気の方は際物扱いで、それほど盛り上がらなかったのではないだろうか。
今年紙ジャケット化されていたので、再評価の意味も込めて30年越しに1stアルバムを購入しました。
なるほど、音は意外と
オーソドックスなロックンロールで、デヴィッド・ボウイの『アラジン・セイン』の頃と共通点がある。特にギターは【
ミック・ロンソン】張りのねちっこさでカッコイイ。あと、ヴォーカルのスタイルは後の【
ラモーンズ】にも共通するキャッチーさ。
元祖パンクと言われる理由が分かろうというもんです。
音的にはアルバムカバーのイメージとは切り離して考えた方が良いようで、男ぽいロックンロールが聴けます。音離れの良い、
後腐れのないロックンロールは本当に楽しいのです。
この絵からいくと【エアロスミス】も影響受けているだろうな。
【
モリッシー】が彼らの熱狂的なファンでファンクラブの会長だったとか、再結成を促したとか、意外な人脈があるものだなと思う。「LONELY PRANET BOY」なんてホーンの音色が艶めかしくて、このあたりに惚れたのかもしれないな。
確かにニューヨーク・ドールズのロックンロールは70年代のグラムロックとニューヨークパンクと繋がるものがある。
70年代のロックの歴史の流れでは、これほど
重要なアルバムはないなと改めて認識しました。
2006年のデイヴィッド・ヨハンセンの顔は、さすがに頬の肉が弛んで、爺さん顔だったけど、“ロックンロール親爺、元気でいてくれてありがとう”と言いたくなりました。新譜も聴かなくちゃ。(笑)
とりあえず今は「PERSONALITY CRISIS」でロッケンロールですぅ。(この曲、ボウイの「サフラゲット・シティ」ぽい)
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