《2003年1月に結成された男女2人組のヒップホップ/ポップ・ユニット。メンバーはhiroko(vo/1984年7月24日兵庫県出身)とmitsuyuki miyake(コンポーザー/1980年10月2日岡山県出身)。SMAPやBoAなどに楽曲提供するmiyakeがトラック・メイキングを担当。東京・渋谷を拠点にクラブでライヴ活動を展開し、03年6月にアナログ盤でインディーズ・デビュー。翌7月にシングル「約束」でメジャーへ進出を果たした。06年にシングル「気分上々↑↑」のヒットでブレイク。ヒップホップとポップス融合した、洗練度の高いサウンドが特徴。》~CDジャーナルより~
今週リリース予定の新譜をチェックしていて、気になった男女2人組(どーも私は男女2人組ユニットが好きみたい)があったので、試聴してみたら良かった。それが【mihimaru GT】です。美女と美男(時に野獣)の組み合わせを見るとつい気になってしまうんだなぁ。(笑)
そして過去のアルバムもチェックしてみたら、どれも質の良い音盤ばかりでした。2年ぶりの新作『mihimarise』でも良かったのだけど、ジャケットが爽やかな黄緑色の『mihimarhythm』が気に入ったので早速買ってきました。(中古で1,300円)
良いですねぇ。hirokoさんの明るい声、可憐な声、そしてスキップしたくなるような軽やかなリズムといい、
浮き浮き気分になってしまいます。hirokoさんのヴォーカルがメインですが、時折miyakeさんのラップが絡みます。これもいいアクセントになっていますが、純ヒップホップというよりもスパイスを効かせているという感じですかね。彼等自身もヒップホップではなくヒップポップと呼んでいるようですから。
どの曲もお洒落なものばかり。効果的なサウンドエフェクトの導入が光る。「帰ろう歌」にはラベルのボレロが流れている中で、ジャズピアノの演奏があったり、ラップがあったり、お神輿ワッショイみたいな掛け声もあったりしますが、hirokoさんのヴォーカルで軌道修正、ハッピー気分で終わらせてくれます。
色んな音(ヴァイオリン、ヴィオラ、ピッコロ、チェロ、フルート、トランペット、トロンボーン等)が鳴っているわりにはとっ散らかった印象はなく、楽しさ一杯です。
「Hallucination」はジャズピアノがメイン、ヴァイオリンも入ってお洒落。クラシカルな気分になるヒップポップです。ラウンジミュージックとしても極上ですね。
「願~negai~」はラップは控えめな、ポップチューン。この曲アルバム中一番好きかな。
《願~negai~》
♪括り繋いだ道を うつむいたままじゃ 次の位置も
わかるはずもない 君といつも一緒 手繋ぎ 飛行はいずこ
一人考案中 そう暗中模索の最中 Thank youと君に
伝えることの大切さ 今一瞬 ぷつんと途切れたヒューズ
こんな世界で僕達 争うことやめたくて
愛すること 涙しても明日が来ること
今 ただ信じて 見えない道歩きだそう
愛する人 旅立つ人 すれ違う人
問いかける 涙の意味 願いは今光になる
変わらない気持ちの外 現実は変わり続け
大地を踏みしめる度 泣き叫びたくなる
愛する日々 過ぎ行く日々 側で笑って
君がいる それだけで 今願いは光になる♪
ラップ部分を現況模写として描いて、ポップなメロディー部分を明日への希望として託す、見事な構成です。
「@-train」はどこかで聴いたことがあるような、
ビッグバンドスタイルのスウィングなジャズにラップが乗るという斬新さ。列車が走るサウンドエフェクトに、車内の注意放送が入る遊び心も。
「mihimarhythm」の厚い“チャララン”と鳴るサンプリング音は格好良すぎ。70年代にEL&Pが使っていたムーグシンセぽい音も時折聞こえてきたりして。
「ホシノスナ」のドラム音もサンプリングかもしれないけど、ダブぽいディレイがかかっています。小刻みなビートでありながら、聴き応えは充分です。二人が交互に均等に絡むハモリは、ラストに相応しい程よい緊迫感と開放感をもたらしています。
mihimaru GTとしては、かなり完成度の高いアルバムですね。これはこれとして最上ですが、hirokoさんの純粋なソロ作も聴いてみたい欲求に駆られました。
mihimarhythmをチェックしてみる?