今年で3回目の開催となったDe La Fantasiaに参戦してきました。日本にはポピュラー音楽にトラディショナルミュージック(無理矢理言えば演歌とか民謡)という音楽ジャンルは存在しないが、それに近い音楽はあるわけで、まぁフォーク系や一昔前で言えばポップ系のニュー・ミュージックみたいな音楽にファンタジックな要素があるというジャンルといえば良いのでしょうか。
そういった音楽も比較的好きな私。このようなジャンルを特定したフェスの開催はとても喜ばしいですね。今回はキリンジとTHE HIGH LLAMASが見たくて参戦してきました。
前回の2ステージ制から今回は3ステージ制に変更になったようです。メインは通常studio coastで使われているSTAGE1。外部に臨時のテントで設営されたSTAGE2、そしてSTAGE3はSTAGE1からドリンクスペースはさんだ反対側に設けられていました。
開演は15時。STAGE1のキリンジから見ました。事前にCD買っておくつもりで買いそびれ予習不十分のままで知らない曲ばかりだったけど、アコースティックなバンドアンサンブルに聴き惚れた。ヴォーカルもちょろっと小田和正を思わせるような甘さや歌い廻しがありました。初期のオフコースが好きだった自分には、充分に説得力がありました。演奏は、やはり現代的な感覚があって、クール。テクニックもあって大人のバンドだなと思いました。
続いてSTAGE2のJIM O'ROURK AND BAND。開演時間には入場規制で中に入れず、外で空き待ち。15分ぐらい待ってやっと入れたものの、前方見えるのはスタンディングのお客さんばかりなり。バンドメンバー1人も見えなかったよ。音だけ聴いて終わってしまいました。JIM O'ROURKはアルバム持っているけど、印象は少し違った。ヴォーカルが入った曲はポール・ウェラーみたいでブリットポップ系の渋いロックンロール。片言日本語のおとぼけMCがあったりで、インストな曲達もリラックス出来るような乗りだった。
続いてSTAGE3の中村まりさんとサポートの男性とのデュオ。アコースティック・ギター2本によるカントリーソングを披露してくれました。日本のジョーン・バエズと言われている人のようだけど、私はキャロル・キングのような歌い廻しと声の質を持った人だなと思った。ボブ・ディランのカバーソングもありましたが、オリジナルソングの質の高さに驚きでした。
続いてSTAGE1の細野晴臣。この人がメンツに入るのは当然だろうなという確信。日本のロックに浪漫(ファンタジー)を持ち込んだのは、【はっぴいえんど】が最初だろうから。ステージ登場して第一声が「ちょっと死にそうなんだけど…」ww。良いなぁ、この緩さ。ベッドルームで曲を創っているとも言っていて、そのままの状態で演奏するのをベッドルームモードと説明していた。本番イケイケモードで演奏しますと言ってた曲もあったけど、明確な違いは分からなかった。(笑)細野さんはベースじゃなくてギターに専念してましたよね。
続いてSTAGE1、ヘッドライナーのTHE HIGH LLAMAS。ビーチ・ボーイズ直系のサウンドはライブでも変わりはなく、美しくも耳に優しいポップなメロディが、音響の良いコーストのホールに響き渡っていた。満員のオーディエンス全体が一音一音聞き漏らすまいとしているかのような温かい空気が流れているような気がしました。アンコールも演奏してくれました。
初参加のDe La FANTASIAでしたが、なかなか雰囲気が良くて、来年も来てみたいと思えた。レッドマーキーの8分の1程度の大きさのSTAGE2は何とかして欲しいとは思うけど…。外には出店も4・5軒あり、お腹空いたら食事も出来ます。ミニフェス気分も味わえるかもよww。