《スペイン・マドリード出身の女性シンガー・ソングライター、ルルド・ヘルナンデスによるソロ・プロジェクト。ルルドは1985年生まれ。インディ・フォーク的なアプローチで多彩な表情をみせるしなやかな音楽性が持ち味。2008年発表のデビュー・アルバム『I Love Your Glasses』は本国スペインでゴールドディスクを獲得。2011年、プロデューサーにトニー・ドゥーガンを迎え、さらにベル&セバスチャンのメンバーが参加した2ndアルバム『フエルテベントゥーラ』をリリース。メランコリックでありながらも清涼感にあふれたアコースティック・サウンドを披露した。》~CDジャーナルより~
昨年10月に来日していた。何となくは知っていたけど、アルバムの方はあんまり聴き込んでいなかったので、チェックに引っかからず行きそびれました。最近、愛聴しているので残念でした。
スペイン出身の女性シンガー・ソングライターですが、歌は英語ですね。スペインというよりもグラスゴーあたりのシンガーのイメージが曲調から伺えます。と思ったら、ベル&セバスチャンのメンバーが全面的に参加しています。
少女ぽさを残す
ガーリーなヴォーカルが魅力で、正に私の好みの女性ヴォーカリストです。清楚で可憐、若干あっさり気味な所もあるけど。その辺は、現在25歳という事で、これから深みが増したシンガーになっていくんでしょうね。
ボーナストラックの
アコースティック・ヴァージョンの方が彼女の素の姿を現しているようで、脚色されていないので愛着が持てる。「
THE SUN THE TREES」とか本編と別の魅力がありますね。本編で明るく軽快感を全面に出したのは、ベルセバの貢献で楽しさでは上まっていますが。
クイーンの「WE WILL ROCK YOU」のカバーとかは意外すぎるけど、内に秘めた熱情みたいなものが内包されていて良いです。
“自分の声とギターで曲を作っている時はノスタルジックなムードになりがちだけど、必ず希望のための余白を空けておくの。するとアレンジの段階で、スティービーやリチャードたちが私の音楽をクリエイティヴィティの面から解釈してくれて、温かみのあるエッセンスとして音を即興で奏でていくの”
「
BRAVER SOLDIER」なんか、正にそんな感じ。歌詞は深刻な内容なのに、暗いイメージがない。
オルガンが良い味出しているミディアムテンポの「
THE MEMORY IS CRUEL」とか「
MY LOVE IS GONE」とか大好き。
60年代風の明るいポップビート「
JANUARY 14TH」。こんな曲が挟まれているのも楽しいイメージが残って良いですね。
ベルセバ好きにもネオアコ好きにも、トラッド好きにも薦められる素敵なアルバムです。
次回来日時は絶対行きます。凄い美人らしいし……w。
Russian Red / Fuerteventura