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カテゴリ:読書
過日、通院帰りに何の気なしに街の古書店へ入ったら[すべて100円]のワゴンのなかに「初めての山・本田勝一著」を見た。二見書房の山岳名著シリーズで多く出版されたうちの一巻である。実は、ボクは、この山岳名著シリーズを通しで持っていたのだが、数年前に仮住まいで引っ越しの際、不覚にも廃棄処分してしまったのだ!今読んでみると1950年代の山の紀行文としては貴重なもの。興味津々でなんども読み返している!廃棄したことが悔やまれてならない~ この本田勝一氏(1932年生まれ)の「初めての山」は主として、著者の生まれ故郷に近い塩見岳、赤石岳を舞台としているだけにより興味深いものがある! 当時、まだ残っていた三伏小屋を起点にした塩見岳への山行記が面白い!ボクは、塩見岳の山頂は3回ほど踏んでいるのでなおさらそう思う~1回目は北岳から塩見岳までを縦走し鹿塩へ降りたとき、2回目は、二軒小屋を起点に蝙蝠岳~塩見岳~三伏峠~三伏沢、西俣を下降して二軒小屋への周回、3回目は、三伏峠植生復元ボランティアに参加した際にピストンしたときである。したがって、文中に著されている情景が手に取るようで楽しい! 現在、三伏峠にある小屋は三伏峠小屋のみで下の写真にある三伏小屋はとうの昔にない。以前、三伏沢を下降する際に通ったら朽ち果てて残骸のみがきれいに片づけられていたのを思い出す。 そして、この書を読むうちに、赤石岳、山頂東側の崖に衝突した飛行機の残骸や遺骨を発見などの件は初めて知った。ネットで検索したらこの事故のついての詳細記事が載っていた。そして、大倉尾根の途中にある富士見平に遭難碑があるという。ボクはなんどもここを通っているはずだが見た記憶がない(見たけど忘れてしまったのかも)。ネット記事によれば旧陸軍軍用機が昭和19年4月25日に墜落とあるからまだボクの生まれる前、太平洋戦争のさなかでのことになる。そして昭和39年第四次遺骨整理の際に遭難碑が建立されたとある。下記のページを読むと、それ以前の昭和23年8月4日に本田氏一行が機体や白骨化した乗組員を発見、墓を造り花をたむけ弔ったとなっている。これも奇遇なことである~ また、他の山域で白骨死体を見てもさほどあわてたようには書かれてはいない。そう、珍しいことではなかったのだろうか?ヤマイタチと書かれている小動物は、たぶんオコジョのことなのだろう~ この当時の夏、三伏峠は高山植物が百花繚乱のごとく咲き乱れていた様子がうかがえる~ なんせ、半世紀以上も前に出た本だから、紙の色は、茶っぽくセピアに近いが装丁はしかりしている その中身はボクにとって大変興味深い!これから古書店通いがクセになりそうだ~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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