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カテゴリ:起業
だいたい一次検討を終了しました。
結果は・・・・NG! 事業そのものを成り立たせている資金調達に問題があります。 今日現在の資金調達方法をそのまま継承しては、今の事業の収益構造を将来的に確保するのは不可能、という結論に達しました。 最も大きな問題は、損益分岐点を決定している稼働率と固定費と変動費の関係です。 変動費はともかくとして、この固定費に占めるADSの比率が大きすぎ、先に書いた金利の変動の影響をまともに受けてしまい、日々の固定費の抑制や変動費の抑制など、たった1%金利が変動しただけですっとんでしまうことが分かりました。 仮に現在の損益分岐点が稼働率50%だとして、金利が1%だけでも上がると、急にブレークイーブンになる稼働率は57%に上昇してしまいます。 今年の稼働率実績は55%なので、今現在の金利が続くという保証でもあれば、先ほどの日記で書いたような「旨い話」もありうるかもしれません。 しかし、現実には、今後の金利上昇が1%で収まる保証もなく、2%も上がれば稼働率を現在の10%アップにしても利益がとんとんになってしまいます。 これほどの調達資金の金利に依存した経営、というのはどう考えても異常です。 つまり、株などの「資本金」として資金を集め、その利益に見合ったリターンをする仕組みなら問題ないのですが、この調達資金の元利返済がこの事業の場合は固定費化しており、経営努力の範囲外にあって、経営状況がどうなろうとも、その部分にはどうにも手の打ちようがないわけです。 これでは、自己資金が相当ある人なら、あるいは出資者を集めて、株などの形で資金を調達しているならともかく、通常の間接金融に依存している限り、この事業は安定しないと思われます。 もしかすると、今回の売主は、この金利が今年に入って急激に上昇したため、今までの好調な「実績」を資料として提出できるぎりぎりのタイミングとして、今この事業を売りに出したい、と考えているのかもしれません。 つまり、「買い」の目はなくなった、ということで、今回の投資話は見送ることにします。 あ、でも久しぶりに数字を検討していて、非常に楽しい時間が過ごせました。 さあ、次の案件を明日からまた探そう!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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