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リンロン88

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2006.06.23
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テーマ:海外生活(7779)
カテゴリ:読書
昨日の契約書に関して、相手のエージェントから連絡がない。

不動産屋に電話したが、電話に出たのは、そこのブローカの受付けの人。聞くと、今日・明日は研修で居ない、という。

たぶん、契約書をテナント側に渡し、来週にでも最終化するつもりだろうが・・


最近のアトランタはきちんとした雨が一ヶ月以上も降っておらず、連日の猛暑。

30度を超える日が続き、もちろん芝刈りなんてとんでもない、という暑さだ。

幸いなことに、あまりの暑さに芝そのものも成長が止まっており、もう2週間以上芝刈りをしていなくとも、あまり手入れを必要とするほど伸びても居ない。

その上、雨の少なさから、とうとう散水制限まで出てしまったので、毎日水をまくこともできないので、当分の間、芝の成長は鈍化したままだろう。



そんなわけで、今日も読書の日になってしまった。

今日読んだ本は、今までほとんど読んだことが無い類の本。

一冊目は、飯島愛の「プラトニック・セックス」↓

プラトニック・セックス


大分前の本だけれど、いつ買ったのか忘れてしまったが、今まで読まないまま積んであった本。


そして、もう一冊が、内田春菊の「ファザー・ファッカー」。↓

ファザーファッカー


読んでいて、ある意味憂鬱になってしまった。

左記の「プラトニック・・」は、飯島愛の自伝である。そしてあとの「ファザー・・」も、小説ではあるけれども、内田春菊の自伝的要素が入っているらしい。


これらは、著者のテーマがどこにあるのかは知らないが、すべての子供を持つ親にとって重要な、ひとつの共通のテーマをも含んでいる。

それは「子供から見た親」という視点である。


飯島愛は、御存知のようにAV女優として有名になったけれども、とにかく「不登校」「万引き」
「恐喝」「不純異性交遊」「援助交際」「風俗」「AV」「TVタレント」 といった全ての経験をたんたんとつづっていく。

そこには10代の女の子にとって、「世の中」というもの、「親」というものがどう映るのか、がなまなましく描かれている。

時はバブル絶頂期、20歳にもならない女の子が、身の回りを一つで数百万円もする腕時計や毛皮などの「物」で埋め尽くし、AVに出演することで、3ヶ月で1000万円、次の3ヶ月で2000万円の契約金を手にし、そういったお金を湯水のように使ってゆく・・・

しかし、なによりも考えさせられるのは、先日の「鏡の法則」ではないけれど、この飯島愛とその親との係わり合いである。

---------------------------

朝起こすといつになく「ハーイ、起きてるよ」と返事をする。正直に登校し、下校も順調、塾にも行く。帰って来て家で漢字の練習をしている娘を見て、今日一日とてもうれしかった。ここ一年、こんなに気持ちのいい日は一日とてなかった。娘が中学生らしいとこんなに家の中が明るく楽しいものか、と涙がでるほどだった。

---------------------------

と母親は日記に書く。しかし、その現実の根本的なところを理解はしていない。そして、


--------------

「てめえ、どけって言ってるのがわからねえのかよ!ぶっころすぞ!!」と机の上に足を乗せてゆするようにする。殺されることなど何も怖くない私は「殺したかったら殺しなさい」と答える。本当にこの子が自分の育てた子だと思うと、残念。そうとう悪になっていてもう手がとどかない。やはり来るべき時が来た様に思う。

--------------

というところまでゆく。この時点で、自分の何が娘(飯島愛)をここまで追い詰めてしまったのか、それがまったく自覚されていない。

それが、

--------------

「ごめんなさい。謝るのはお母さんの方よね。ごめんなさい。私が間違っていた・・・」

 これまで「私の育て方は間違っていない」としか言わなかった母がまちがった」---そう言っている。

(中略)

「ごめんね、ごめんね」

 母の消え入りそうな声が、嗚咽の中にまじっている。

私は、母にずっと愛されていた、24年たって、私は初めてそのことに気づいた。

---------------------------

というところまで行く。

この本の最後のページは

「パパ、ママ、こんな娘でごめんね。」

という言葉がポツっと書いてある。


この本にしろ、内田春菊の「ファザー・・・」にしろ、私が感じたのは、

「この世の中に『親の資格』をもっている人はどれだけいるのだろう?」

ということだった。

もちろん、それは自分自身を含めての話だ。


世間では、名ばかりの「少子化対策」が議論される一方で、最近の若者の相次ぐ凶悪事件にいろいろな「分析」とやらがなされている。

「何が彼らをそうさせたのか」


そんなこと聞くまでもないだろう。

親が、世間が、社会が、そういった人間を作り出しているのだ。



そんな気になる本であった。


子供、特に娘さんを持つ親には、一度読んでみることを勧めたくなる本でもある。








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Last updated  2006.06.23 07:03:54
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リンロン88@ Re[1]:「いただきます」と「ごちそうさま」(03/29) プチプチ大家さん >リンロンさん、もう楽…
プチプチ大家@ Re:「いただきます」と「ごちそうさま」(03/29) リンロンさん、もう楽天ブログは止められ…
リンロン88@ Re[3]:存在そのものの「罪」(03/19) なみがしらMさん > 私が,言っているの…
なみがしらM@ Re[2]:存在そのものの「罪」(03/19) リンロン88さん >なみがしらMさん >…

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