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テーマ:サッカーあれこれ(19788)
カテゴリ:Liga Espanola
前々から噂されていた通り、ベッカムがアメリカのロサンゼルス・ギャラクシーに移籍することが決まった。契約は8月からの5年契約で、一説には肖像権等諸々含めて300億円という史上最高の契約額となっている。これに関してベッカムはファンやクラブへの感謝の意と共に、金銭的なものではなく家族と話し合った結果の移籍だったこと、そしてアメリカサッカー界の発展への寄与のためだとコメントした。
ものは言いようなので何とでも言えるのだが、おそらくは金銭的魅力と妻ビクトリアの希望が主な移籍理由だろう。選手としてだけで年俸60億円、さらにビクトリアのハリウッド進出に最適なロサンゼルスのクラブであり、名声的にこれほどベッカム夫婦にピッタリな場所はない。 しかしベッカム個人で考えた場合、やはり常にプレーできる環境かどうかが移籍の最大条件だと思う。カペッロが就任してからというもの極端に出場機会が減っている一方で、自身は体力の限界を感じておらず十分戦えると考えている。また残り数試合になった代表100キャップを達成するには現状では無理であり、常にプレーし続けることでマクラーレンにアピールする必要がある。そのためにはレアルを去り、新しいクラブを探さなければならなかった。そして“家族と話し合った結果”、常にプレー可能でハリウッドにも近いロサンゼルスが、ヨーロッパを含む様々なオファーの中から選ばれたわけだ。 ただそうなると移籍の時期が引っかかる。 ベッカムの契約は今年の6月で終わる。クラブとしては放出するなら、移籍金が手に入る今月中の移籍を成立させたかった。しかし今シーズン一杯はクラブに留まるのだから、49億円で獲得したベッカムを何の見返りもなく放出することになる。カペッロの言うとおりにベッカムの放出がクラブの決定事項だったとしたら、今後のチーム作りという点ではプラスかもしれないが、クラブの戦略としてはマイナスである。 またベッカムにとってもプレーできる環境を求めてといいながら、最低8月までは出場機会の保証はない。6月まではレアルに留まるわけだし、怪我人続出などのスクランブルにでもならない限り、今まで少なかったベッカムの出場機会が今後6ヶ月で劇的に増えるとも思えない。監督がカペッロなら尚更のことである。 そう考えると、今回の移籍で一番得をしたのはレアルでもギャラクシーでもベッカムでもなく、もちろんビクトリアではある。元スパイスガールズのポッシュ・スパイスとして活躍したビクトリア。スパイスガールズの最大のヒット曲「wannabe」、日本語に直すと「志望する、希望する」である。 ほな、また。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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