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テーマ:サッカーあれこれ(19788)
カテゴリ:Liga Espanola
かねてからの噂どおり、デポルティボに所属する左SBカプデビラのビジャレアル移籍が決まった。今シーズンで契約が切れるため移籍金は発生せず、契約期間は3年とのこと。
エスパニョールでキャリアをスタートさせAマドリーを経て、2000年デポルティボへ移籍。7シーズンでリーグ戦179試合に出場し16得点を記録したカプデビラだが、フロントとの確執が原因で退団したアルアバレナの後釜を探していたビジャレアルと、更なるキャリアアップを求めていたカプデビラの思惑が一致し今回の移籍が決まった。 ホセ・エンリケという代表クラスの選手が同じポジションにいるとはいえ、スペイン代表にも定着しつつあるカプデビラなら、通常の実力を発揮すればエンリケとのポジション争いに勝利し、先発の座をたやすく手に入れることができるだろう。 だがここ最近のスペイン代表クラスの左SBは、クラブを移ると急に調子を落とす傾向にある。 2000年にビルバオからデビューしたデルオルノは徐々にクラブの中心選手になっていき、2004年の9月に代表に初召集された。2005年に約16億円の移籍金でチェルシーが獲得したことからもその実力は窺える。だがそのチェルシーで度重なる怪我に悩まされ、またクラブの戦術に馴染めずコンディションを崩していった。それでもどうにか2006年ワールドカップの登録メンバーに選ばれたが、負傷が完治せず登録を辞退する結果になってしまった。 アルゼンチン生まれのペルニアはヘタフェで頭角を現すと、ファンの間でペルニアをスペイン人に帰化させようとする動きが起き、ペルニア自身も層の厚いアルゼンチンから代表入りを狙うよりは、自分を成長させてくれたスペインへ報いるためにも帰化を決意。ワールドカップ前に帰化は完了したものの、登録メンバーには選ばれなかった。だがデルオルノの辞退により追加召集を受け、本番では4試合中、消化試合を除いた3試合に先発フル出場を果たした。しかし開幕前から決まったいた移籍先であるAマドリーでの新シーズンは、これもまた足首の怪我などにより長期離脱を余儀なくされ、代わりに起用されたアントニオ・ロペスが思いのほかフィットしていたことから、復帰後も先発定着には至っていない。ちなみにアントニオ・ロペスもコンスタントに代表に選出されている。 2年ごとに大きな大会を控えるヨーロッパ出身の選手は特に、移籍のタイミングが難しい。出番を求めての移籍ならいざしらず、ステップアップを計る上での移籍は、してみなければ成功か失敗か分からない。怪我とはいえワールドカップ確実と思われたデルオルノしかり、1年前は代表の正左SBペルニアしかりである。 今回移籍を果たしたカプデビラが、来シーズンどのような結果を残すかは分からない。先述のように、単純に能力だけでエンリケと比較すればカプデビラの方が上だろう。だが仮に怪我などで調子を落としたら、ペジェグリーニの戦術に合わなければ、すぐさま代表の座は剥奪されるだろう。またエンリケとのポジション争いに勝利したところで凡庸な結果しか残せなければ、来シーズンの今頃、スイスあるいはオーストリアのピッチに立つスペイン代表にカプデビラの姿はないだろう。 ほな、また。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.06.26 21:09:42
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