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テーマ:サッカーあれこれ(19788)
カテゴリ:Liga Espanola
突然だが、皆さんはバルセロナが好きだろうか。
ここでいうバルセロナはもちろん“街”としてではなく、“サッカークラブ”を意味するのだが、少なくとも「嫌いだ」という人の方が少ないのではないだろうか。 かつてのレジェンドでもあり、「美しく勝利せよ」の著書も残すヨハン・クライフの意志がしっかりと受け継がれているバルセロナのスタイルを否定的に見る人間など、おそらくはいないだろう。「攻撃偏重」だの「バランスが悪い」だの意見はあるだろうが、それは勝負を重要視した場合のことであって、純粋にスタイルの1つとして見るバルセロナは多くの好感を持たれているように思う。 だが、監督ライカールトを好きか、と問われれば結果は違ったものになるのではないだろうか。 個人的な意見を先に言えば、ぼくは嫌いだ。いや、好きではないの方が正しいか。 確かに彼は就任後、リーグ2連覇にチャンピオンズリーグ制覇も成し遂げた。結果を残したのだから賞賛されて叱るべきだろう。だが、タイトル以外に彼がクラブに何を残したと言えるだろう。 それこそクライフ時代から受け継がれているフォーメーションに、クラブが獲得した選手を当てはめただけの仕事しか、彼はしていないのではないだろうか。例えば能力のある監督なら、チームがピンチに陥った時は的を得た選手交代で流れを引き戻したりする。彼の交代でリズムが劇的に変わった試合など過去あっただろうか。 正確には過去何度かあった。 だがそれはテン・カテがアシスタントを務めていた時代であって、ニースケンスが後任に就いてからはほぼ皆無である。テン・カテがライカールトと選手の橋渡し役を見事に務め上げ、アメのライカールトに対しテン・カテがムチをふるうことで役割分担もしっかりとしていたことがリーグとチャンピオンズリーグのダブルの大きな要因だったように思う。だがニースケンス就任以後はビッグタイトルの獲得はなく、それまでは1枚岩に見えたクラブに亀裂が露になってきている。例えばエトーのチームメイト批判問題、例えばロナウジーニョの夜遊び問題である。仮にテン・カテがクラブに残っていれば、このような問題は起こっていたであろうか。良くも悪くもテン・カテはテン・カテであり、ニースケンスはニースケンスなのである。ということは通じて監督の座に収まっているライカールトの選手管理能力を問われても仕方のないところであり、責任の多くはライカールトにあるのではないだろうか。 先週末に行われたビジャレアル戦を1対3で落としたバルセロナ。 ライカールトは試合後にコメントを残しているのだが、これまた自身の能力の低さを示す内容だった。 「今夜はディフェンス面がチームとして機能していなかった。 言い訳は好まないが、現実問題として我々はここ2週間、 チームとして練習出来なかった」 この前週にはユーロ予選が行われていたため、代表選手を数多く抱える我々には練習が不足していた、だから負けたのだとでも言いたげである。だが同週に行われたエスパニョール戦で1対2の敗戦を喫したライバルのレアル・シュスター監督は、 「代表戦が悪影響を及ぼしたとは思わないし、 負けた言い訳には出来ない」 と自らの敗戦を素直に認めている。両者とも腹の底では代表戦の影響を考えているであろうが、ビッグクラブゆえの日程であると受け止める広い心と狭い心の差が端的に表れているのではないだろうか。 選手時代は別にして、監督ライカールトもまた負けず嫌いな面があるのだろう。 勝負の世界に身を置くものとしては必須ではあるが、劣勢を跳ね返す独自の策を持つわけでもなく、相手を褒め称える潔さも見出せない限り、ぼくは彼を好きにはなれない。 ほな、また。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.10.29 01:26:15
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