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テーマ:サッカーあれこれ(19851)
カテゴリ:Serie A
ロナウジーニョとミランとの移籍交渉が合意に達したらしい。
あとはバルセロナとミランとのクラブ間交渉で合意に達すれば晴れて移籍が成立するが、カカに並ぶ新たな血を必要とするミランと、怪我や私生活でのゴシップに辟易しているバルセロナなのだから、ある程度すんなりと合意に達するのではないだろうかと個人的には思っている。 しかし、そこにインテルが割り込んできたのだから話は複雑だ。 毎度のこととでも言うべきか、大物選手には必ず唾をつけておこうとするインテルの悪い癖が今回も出てしまった。伝えたメディアの誇張も多分にあるだろうが、とはいえバルセロナの放出が既定路線であること、そして来シーズンこそチャンピオンズリーグ制覇を狙うクラブにとって戦力の上積みが必要なこと、さらに移籍先がミランだということを踏まえると、決して噂ではすまないレベルの話のようにも思えてくる。 では仮にインテルがロナウジーニョ獲得に本腰を入れるとしよう。そうなると消える線がモウリーニョの招聘である。 まず単純に守備の出来ない選手をモウリーニョは認めない。ここ最近出場の試合ではそれなりに守備も行っていたロナウジーニョだが、それは「以前のロナウジーニョに比べて」であり、決して平均以上のそれではない。確かに1発で流れを変えれる技術は魅力的でこそあるものの、やはりモウリーニョには適さない選手だといえる。あれだけドログバを重用しているのもドログバが前線からのプレッシャーを怠らず手を抜かないからであり、その辺りからもロナウジーニョは不要である。 (ちなみにアドリアーノも7月にインテルに戻ってくる。仮にモウリーニョが監督に就任すれば彼もまた放出される可能性が高いのではないだろうか) モウリーニョがインテルにやってくる。つまりはマンチーニがクラブを去るということである。 2月のチャンピオンズリーグ敗戦後、一度は辞意を表明したマンチーニだったが、クラブ上層部と会談後すぐにそれを撤回するという出来事があった。「敗戦によって頭が混乱した」と釈明こそしているが、辞意を表明した際のコメントを振り返ると「選手には伝えている」「この(チャンピオンズリーグの)敗戦が辞意の理由ではなく、以前から決めていた」と、あたかも今シーズンでの退任が既定路線だったような言い草であり、少なくとも頭が混乱してしまい突発的に出てしまった言葉とは思えない。 だがクラブはマンチーニを引き止めた。 リーグこそ首位を走り3連覇に向けて飛ばしてはいたものの、念願のチャンピオンズリーグ獲得は今シーズンも失敗に終わった。ならばこの時点で解任し来シーズンに備える手もなくはなかった。だがそれをしなかった。 おそらくは残されたリーグ3連覇に向けて選手への影響を最大限に抑えることが1つあっただろう。もしもマンチーニが選手に辞意を伝えていたら、選手は「マンチーニのために」と思うだろう。だがそのマンチーニがいなくなればモチベーション低下につながる。ただでさえタイトル獲得の可能性が1つ消えたというのに、もう1つも失うことは絶対に避けたかったはずである。 またマンチーニを解任したところで後任がいなかったことも挙げられる。 モウリーニョは以前から、シーズン中の就任はないと言っていた。だからこの時点での招聘は不可能だった。かといってアシスタントのミハイロビッチを暫定に据えることはマンチーニ色からの脱却という意味でも避けたかったことだろう。要請されたところでミハイロビッチが首を縦に振るかは疑問だが、モウリーニョ招聘を推し進めるなら出来るだけ色のない人間をシーズン終了までの暫定で招聘するほうが得策だといえる。かといってリーグ制覇は必須である。そのギャップを埋める最善策が結果、マンチーニ続投だったのではないだろうか。 インテルの来シーズンの最優先事項は何か。間違いなくチャンピオンズリーグ制覇である。 そのために何をするべきか。戦力の上積みや入れ替えも必要だが、まずはマンチーニ以上に優れた監督を招聘することであり、それこそモウリーニョ級の監督をクラブに連れてこなくてはならない。ロナウジーニョ獲得はそれからではないだろうか。 こう考えるとやはりミラン行きが近いと思うのだが、ミランの来シーズンのチャンピオンズリーグ出場が危うくなっている。ロナウジーニョはそれをどう捉えているのだろうか。 ほな、また。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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