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テーマ:サッカーあれこれ(19788)
カテゴリ:Liga Espanola
「チェルシーでプレーすることしか考えていない」
移籍市場も大詰めを迎える中で記者会見を開き、レアルからの移籍願望を語ったロビーニョ。その背景にあったのは、やはりロナウド移籍騒動であった。 レアルがユナイテッドのロナウド獲得を熱望し、ロビーニョを交換要員として提示したことでロビーニョのクラブに対する不信感が湧き出ていたのは周知の事実であった。その時点でロビーニョ側はレアルに対して「クラブを去りたい」旨を伝えていたのである。 だがロナウド獲得が無理だと分かったレアルは一転、ロビーニョに対し残留を要請するのである。一旦は戦力外のような扱いをしながら都合よく手のひらを返されても、一度失くした信頼は二度と元には戻らない。確かにヨーロッパに渡ることが出来たのはレアルのおかげであり、入団当初の不振に喘いでいた時期も献身的なサポートを施してくれたことは感謝している。だが連覇に貢献した自負はやはり大きく、にも関わらずロナウドという同ポジションの選手のために袖にされることは、自身のプライドが許すはずがない。 ロビーニョの会見を受けて、早速レアルは公式サイトにおいて見解を表明した。 「ロビーニョが契約解消を望むなら、クラブはそれを受け入れざるを得ない」 続けて、 「売却対象でないロビーニョと交渉を続け、 公式サイトでユニフォームまで販売したチェルシーの行為は許しがたい」 シーズン開幕試合のわずか数時間前の記者会見は、これから一致団結して戦っていこうとするチームの和を乱し悪影響を与えかねない行動である。そして選手の希望だけを呑んで売却意思のないクラブとの交渉を続けようとするチェルシーの行為も、移籍市場における暗黙のマナーとして決して良いものではない。 思い返してほしい。わずか2ヶ月ほど前に似たような騒動が起こらなかっただろうか。 そうロナウドの件である。この時はFIFA会長までもが首を突っ込み、「選手がクラブの奴隷になっている」と発言するなどひと悶着もあった。だがレアルの“紳士的”な撤退により騒動は落ち着いた。 翻って今回のロビーニョとチェルシーがそのとき以上の抜き差しならない行動を取っているのは明白だ。選手がクラブの奴隷になるのは許されず、これほどまでの選手のわがままを放置していては、今後の移籍市場における倫理さえ崩壊しかねない。 「レアル残留の可能性はゼロ。仮に残留しても空白のシーズンだってあり得る」とまで語るロビーニョには、もし移籍が決まっても何かしらのプレッシャーを与えるべきだし、こういう時こそFIFA会長の権威を示すべきではないだろうか。そしてどちらか一方の立場だけで話すのではなく、両者が共に納得のいくような俯瞰的な問題解決のルールを作るべきではないだろうか。 ほな、また。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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