カテゴリ:小説すばる2013年
小説すばる 2013年7月号
彼が通る不思議なコースを私も 第一回 白石一文 霧子は、彼を初めて見た時、「死神」だと思った。 しかし、それが運命の出会いだった・・・。 待望の短期集中連載、いよいよ開始。 (小説すばるより転載) 小説すばるtwitterによると、 白石一文さんのtwitterで、 「去年の12月から3月まで四ヶ月かけて書いた500枚超の長編を3回に分けて連載」 とありました。 7月号は怒濤の38ページ、物凄いボリュームです。130枚くらいありそうです。 澤村霧子は大学時代からの友人・新垣みずほと共に大学の一年先輩の吉井優也の 勤める会社の会議室にいる。新垣みずほが吉井優也と別れ話をするためだ。 新垣みずほが別れ話をはっきりと言うと、吉井優也は驚くべき行動に出る。 そして吉井優也の行動を見ていた「死神」のような男と澤村霧子は出会う。 一週間後に合コンに出た澤村霧子はなんと「死神」と再び出会うのであった・・・。 これ、面白すぎ!!もう、のっけから物語に引き込まれました。 白石さん特有の文体に浸ってしまうと、もう大変。 ページをめくる手が止まりません~! 話もものすごく面白いのですが、「死神」こと椿林太郎のキャラが何とも魅力的。 小学校の教師なのですが、まったく普通の教師ではありません。 大体、東大の理3だって現役で合格したであろうほどの超切れ者。 それが子供の頃の経験から教師を目指し、「早稲田なんか」に入学して 教師になったちょっと変わり者です。 椿林太郎の子供時代の話がまたスゴイ! こんな子供時代を送ってきたなんて・・・!。驚異的です。 この手の天才肌の人には本当にありそうなエピソードで妙に納得してしまいました。 色々出てくるどのエピソードもいちいち納得してしまいました。 ヘレンケラーの言葉とか、霧子の昔の彼氏との話とか感心しっぱなし。 椿林太郎の学校での活動は、一般的に言えば普通ではありませんが、 椿が生徒のことを思う気持ちはとても良く伝わってきますよね。 直木賞をもらった「ほかならぬ人へ」もべらぼうに良かったですが、 今作品はそれを上回りそうな予感・・・。 【送料無料】小説すばる 2013年 07月号 [雑誌] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013年06月28日 21時06分18秒
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