カテゴリ:小説すばる2016年
小説すばる 2016年5月号
腐れ梅 第三回 澤田瞳子 もしかしたらその巫女は、わたしを救う神となるやもしれぬ・・・。 どうにか立身出世の糸口を掴もうと、 綾児のもとへ出向いた文時だったが・・・。 (小説すばるより転載) 似非巫女の綾児(あやこ)の元に来たのは、 なんと菅原道真の孫・文時。 中務省に所属し、詔勅や宣命を起草する内気である 菅原文時だが、閑職と言ってもよい身分。 従兄弟の菅原在躬(ありつね)は出世しているので、 よけいに自分の身分がふがいない。 綾児を出世に使いたい文時は、綾児に会いに行くが、 余りの品のなさにがっかり・・・。 しかし、ものは考えよう。 出世のためならこの際何でも利用しようとする文時。 菅原文時なる人物は全く知らなかったので、 ググってみたら、かなりな知識階級の人なんですね。 最終的には従三位まで官位をもらっていることを考えると、 貴族階級でも相当上の方の人ですね。 貧しい、最下層の似非巫女と、菅原道真の孫・文時。 本来なら交わることのない二人でしょうが、 これも運命か? おもしろくなってきましたね。 前回の感想は→【第二回】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年05月09日 20時27分12秒
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